戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)は市区町村が発行する公文書なので、日本語のまま出すなら外務省に直接アポスティーユを申請できます。発行から3か月以内の原本が必要で、外務省の手数料は無料、不備がなければ受付から3開庁日後に郵送で発送されます。
英訳などの訳文を付けて一緒に証明を受ける場合は、全体が私文書の扱いになり、翻訳者の宣言書を付けて公証役場で認証を受けてから外務省へ進みます。提出先がハーグ条約の締約国でなければ、アポスティーユではなく公印確認と駐日大使館の領事認証が必要です。
※本ページは、外務省「申請手続きガイド」1〜3・「よくあるご質問」(2026年9月18日更新)、法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」、日本公証人連合会「外国文認証」をもとに、2026年10月12日時点で作成しています。
結論:戸籍謄本の証明は3つの型
| 出し方 | 流れ | 外務省の手数料 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 日本語の原本だけ | 外務省でアポスティーユ | 無料 | 提出先が翻訳を現地で用意する/翻訳に証明を求めない |
| 訳文を付けて一緒に証明 | 宣言書+訳文+原本 → 公証役場 → 法務局 → 外務省でアポスティーユ | 無料(公証人の手数料は別) | 提出先が「日本で認証を受けた訳文」を求める |
| 締約国でない国に出す | 外務省で公印確認 → 駐日大使館・総領事館で領事認証 | 無料(大使館の手数料は別) | UAE・カタール・ミャンマーなど |
どの型が必要かは提出先が決めます。迷ったら提出先の指示文と書類名をお知らせください(無料見積り・相談フォーム)。
戸籍謄本の種類と選び方
| 名称 | 内容 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) | 戸籍に載っている全員の記載 | 出生・婚姻・親子関係の証明。海外では最もよく求められる |
| 戸籍抄本(戸籍個人事項証明書) | 請求した一人だけの記載 | 本人だけの証明でよい場合 |
| 除籍謄本 | 全員が除かれた戸籍 | 亡くなった方・相続の手続き |
| 改製原戸籍 | 法改正で作り直す前の戸籍 | 古い記載(出生時の記載など)が必要な場合。韓国・中国向けの相続などで求められることが多い |
海外の提出先が「出生証明書」「婚姻証明書」を求める場合も、日本では戸籍謄本で代わりに証明することが多くあります。出生証明書として何を出すかは出生証明書のアポスティーユ、改製原戸籍は中国向け・韓国向けで説明しています。
戸籍謄本の取り方
| 方法 | 請求できる人 | ポイント |
|---|---|---|
| 本籍地の市区町村の窓口 | 本人・配偶者・直系の親族など(代理人は委任状) | すべての種類が取れる |
| 本籍地の市区町村への郵送 | 同上 | 定額小為替と返信用封筒を同封。往復の日数がかかる |
| 本籍地以外の市区町村の窓口(広域交付) | 本人・配偶者・父母や祖父母・子や孫 | 2024年3月1日から。顔写真付きの本人確認書類が必要。郵送・代理人は不可。戸籍抄本(個人事項証明書)や一部の古い戸籍は取れない |
外務省で証明できるのは発行から3か月以内の原本だけです。3か月を過ぎると取り直しになるため、郵送で取り寄せる日数も含めて逆算します。
海外に住んでいる場合
広域交付は本人が日本の窓口に行く必要があるため、海外からは使えません。日本の家族に頼むか、行政書士などの代理人に委任状を出して、本籍地に郵送で請求してもらいます。当事務所の取り寄せは海外からの戸籍謄本の取得代行をご覧ください(英語版はこちら)。
アポスティーユの流れ
日本語の原本だけの場合
- 発行から3か月以内の戸籍謄本を取る
- アポスティーユ申請書を書く(発行者欄は市区町村長の肩書と氏名。申請書の書き方)
- 外務省に郵送か窓口で申請する(東京の窓口は2026年10月5日からオンライン予約が必要)
- 受付から3開庁日後に郵送で発送される
訳文を付ける場合
- 戸籍謄本を翻訳し、翻訳者が宣言書(Declaration)を作って署名する
- 宣言書・訳文・原本を綴じて、公証役場で公証人の認証を受ける
- 法務局で公証人押印証明を受ける
- 外務省でアポスティーユを受ける
北海道(札幌法務局管区内)・宮城・東京・神奈川・静岡・愛知・大阪・福岡の公証役場では、2〜4を一度に受けられます(ワンストップサービス)。訳文の付け方の選び方は翻訳と公証で詳しく説明しています。
領事認証が必要な国の場合
締約国でない国では、外務省のアポスティーユではなく公印確認を受け、そのあと提出先の国の駐日大使館・総領事館で領事認証を受けます。違いは公印確認・領事認証とアポスティーユの違いをご覧ください。
日数と費用の目安
| 項目 | 日数・金額 |
|---|---|
| 戸籍謄本の発行手数料 | 1通450円(除籍謄本・改製原戸籍は750円)が一般的。市区町村の案内で確認 |
| 郵送での取り寄せ | 往復の郵送日数と市区町村の処理日数(市区町村による) |
| 公証人の認証(英文の宣言書) | 12,500円(1件6,500円+外国語の加算6,000円) |
| 外務省のアポスティーユ | 無料。受付から3開庁日後に郵送で発送 |
| 領事認証(必要な国のみ) | 大使館ごとに異なる |
戸籍謄本でよくある間違い
- 発行から3か月を過ぎている:外務省は原則として受け付けません
- コピーを出す:原本が必要です
- ホチキスを外す・書き込む:複数枚の戸籍謄本を外して付け直したもの、加筆したものは受け付けられません
- 抄本と謄本の取り違え:提出先が家族全員の記載を求めているのに抄本を取ってしまう例があります
- 離婚の証明:外務省は、日本での離婚の証明には戸籍謄(抄)本・離婚届記載事項証明書・離婚届受理証明書があるとしています。提出先がどれを求めているか確認してから取ります
- 訳文を後から付ける:日本語の原本にアポスティーユを付けたあとで、提出先から「認証された訳文」を求められることがあります。翻訳の要否は最初に確認します
国別の案内
| 国 | 案内 |
|---|---|
| 中国 | 中国に提出する戸籍謄本・改製原戸籍 |
| 韓国 | 韓国に提出する戸籍謄本・改製原戸籍 |
| フィリピン | フィリピン向け書類のアポスティーユ |
| イタリア | 婚姻による市民権申請の日本書類 |
| そのほか | 国別の案内・ハーグ条約加盟国一覧 |
よくある質問
戸籍謄本のアポスティーユはどこで取れますか?
外務省(東京の本省か大阪分室)です。郵送でも申請できます。訳文を付ける場合は公証役場から始めます。
戸籍謄本の英訳にもアポスティーユは付けられますか?
付けられます。翻訳者の宣言書を付けて公証役場で認証を受け、法務局の公証人押印証明を経て外務省でアポスティーユを受けます。外務省は翻訳を行いません。
戸籍謄本のアポスティーユは何日かかりますか?
外務省に申請してからは、不備がなければ受付から3開庁日後に郵送で発送されます。戸籍の取り寄せ、公証役場の手続き、郵送の日数が加わります。
海外在住でも戸籍謄本にアポスティーユを付けられますか?
付けられます。外務省は海外からの郵送申請を受け付けず、返送先も日本国内に限られるため、日本の家族や行政書士などの代理人を通して申請します。委任状は委任者の直筆の署名があれば写しでも可とされています。
コンビニで取った戸籍証明書でもいいですか?
当事務所では、コンビニで交付された証明書にアポスティーユが付いた実績がないため、市区町村の窓口か郵送で取った原本をお願いしています。コンビニ交付の証明書しかない場合は、事前にご相談ください。
戸籍謄本のアポスティーユ取得代行(当事務所)
当事務所(特定行政書士 佐藤大河)は、戸籍謄本の取り寄せ、英語・中国語の翻訳、宣言書の作成、公証役場・法務局・外務省の手続き、領事認証、海外発送までまとめてお引き受けします。海外にお住まいの方からのご依頼にも対応しています。
当事務所の納期の目安は、ご入金と原本が当事務所にそろった日から数えて、私文書(委任状・在職証明書など)は平日3営業日以内に発送、公文書を外務省に直接申請する場合は平日5〜6営業日以内に発送、翻訳を付ける場合は翻訳3営業日程度(枚数によります)+公証役場でのアポスティーユ3営業日で合計平日5〜6営業日程度で発送です。領事認証は大使館の日数が加わります。戸籍謄本の取り寄せから依頼する場合は、委任状などが届いてから役所の戸籍謄本が当事務所に届くまで、土日祝日をのぞく1週間から10日程度が加わります。
| サービス | 料金(1件あたり) |
|---|---|
| アポスティーユ取得代行(公文書のみ/私文書を含む) | 17,600円(税込) |
| 領事認証取得代行(外務省の公印確認+駐日大使館の領事認証) | 28,600円(税込) |
| 書類が2通以上の場合の加算 | 2通目以降1通につき3,300円(税込) |
| 翻訳(英語・中国語) | A4サイズ1枚あたり3,850円(税込)〜 |
| PDFデータ化(スキャンデータのメール送付) | 990円(税込) |
| 国内返送(レターパックライト) | 450円 |
| 海外発送(DHL・FedEx・EMS) | 3,300円(税込)+送料実費 |
PDFデータ化・国内返送・海外発送は基本料金に含まれず、ご希望の場合に加算します。当事務所は日本国内での認証の取得を代行するもので、提出先で書類が受け付けられることを保証するものではありません。 訳文と原本を翻訳者の宣言書にまとめて認証する場合は1通として数えます(2通目の加算はかかりません)。戸籍謄本の取り寄せは海外からの戸籍謄本の取得代行の料金になります。公証人の手数料・大使館の手数料・送料などの実費は別にかかります。詳しくはご利用料金をご覧ください。
無料見積り・相談フォーム/お電話:03-6303-1664(平日9:00〜20:00〈日本時間〉/土日祝は事前予約制)
参考(一次情報・出典)
- 外務省「申請手続きガイド 1 証明できる書類」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000549.html
- 外務省「申請手続きガイド 2 申請の流れ」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000607.html
- 外務省「よくあるご質問」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000552.html
- 法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html
- 日本公証人連合会「外国文認証」https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow09_2


