アポスティーユとは|申請方法・必要書類・日数・費用を外務省の案内で解説

アポスティーユとは、日本の公文書に押された公印が本物であることを、外務省が付箋(Apostille)で証明するものです。提出先の国がハーグ条約(認証不要条約)の締約国なら、アポスティーユを付けるだけで、駐日大使館の領事認証を受けたのと同じものとして使えます。申請先は外務省(東京の本省か大阪分室)で、手数料は無料、不備がなければ受付から3開庁日後に郵送で発送されます。

会社の書類や委任状、翻訳を付けた書類などの私文書は、外務省に直接出せません。公証役場で公証人の認証を受けてから外務省へ進みます。このページでは、アポスティーユの意味、申請の流れ、必要なもの、日数と費用、よくある間違いを、外務省の案内に沿ってまとめます。

※本ページは、外務省「公印確認・アポスティーユ」(2026年6月1日更新)、「申請手続きガイド」1〜3、「申請書・委任状のダウンロード」、「よくあるご質問」(いずれも2026年9月18日更新)をもとに、2026年10月12日時点で作成しています。

結論:アポスティーユで必要な手続きは3つの型に分かれる

書類の種類 例 流れ 外務省の手数料
公文書(日本語のまま出す) 戸籍謄本、住民票、登記事項証明書(会社謄本)、犯罪経歴証明書、公立学校の証明書 外務省に直接申請 → アポスティーユ 無料
私文書(外務省が直接証明しない書類を含む) 委任状、在職証明書、会社の定款・決算書(私立大学の卒業証明書もこの流れ) 公証役場(公証人の認証)→ 法務局(公証人押印証明)→ 外務省 無料(公証人の手数料は別)
訳文を付けた書類 戸籍謄本+英訳、会社謄本+英訳 訳文を付けると私文書の扱いになるため、公証役場から上の流れ 無料(公証人の手数料は別)

北海道(札幌法務局管区内)・宮城・東京・神奈川・静岡・愛知・大阪・福岡の公証役場では、公証人の認証からアポスティーユまでを一度に受けられます(ワンストップサービス)。

提出先から「アポスティーユを付けて」と言われたものの、どの型に当たるか分からない場合は、書類名と提出先の国をお知らせください(無料見積り・相談フォーム)。

アポスティーユとは:外務省が付ける付箋による証明

アポスティーユ(Apostille)は、1961年10月5日の「外国公文書の認証を不要とする条約」(ハーグ条約、認証不要条約)に基づく証明です。外務省が、公文書に押された公印について、付箋(アポスティーユ)で証明します。

  • 使える国:提出先の国が条約の締約国(地域)の場合だけです。締約国かどうかはハーグ条約加盟国一覧で確認できます。
  • 効果:アポスティーユを取得すると、駐日大使館・総領事館の領事認証と同等のものとして、提出先の国で使えます。
  • 証明する内容:公印の印影が本物であること(文書を作った機関が正当であること)です。書類の内容が真実であることまでは保証しません。
  • 表記の言語:英語です。
  • 有効期限:アポスティーユそのものには期限がありません。ただし、提出先や大使館が「発行から◯か月以内」と期限を決めていることがあります。
  • 真正性の確認:2026年6月1日以降に発行されたアポスティーユは、付箋のQRコードから外務省の確認サイトにアクセスし、認証番号・認証日・アクセスコードを入れると、本物かどうかを確認できます。

締約国でない国(UAE・カタール・ミャンマーなど)に出す場合は、アポスティーユではなく、外務省の「公印確認」を受けたあとに駐日大使館・総領事館の「領事認証」を受けます。違いは公印確認・領事認証とアポスティーユの違いで詳しく説明しています。

なお、締約国であっても、提出先が領事認証や公印確認を求める場合があります。申請の前に、提出先の機関か、その国の駐日大使館・総領事館に、求められている証明の種類を確認してください。

アポスティーユを付けられる書類・付けられない書類

外務省で証明できる書類の3つの条件

外務省が直接証明できるのは、次の3つをすべて満たす公文書です。

  1. 発行日が書かれていて、発行日から3か月以内であること
  2. 発行機関(発行者名)が書かれていること
  3. 個人の印鑑や署名ではなく、公印が押されていること

コピー、ホチキスを外した書類、加筆した書類、予備・保管目的の申請は受け付けられません。発行から3か月を過ぎた書類は原則として不可ですが、学位記のように一度しか発行されない書類で、提出先が求める場合は認められます。

発行機関ごとの可否

発行機関 例 公印確認 アポスティーユ
国の機関 登記事項証明書、犯罪経歴証明書 ○ ○
地方自治体 戸籍謄抄本、住民票、納税証明書 ○ ○
公証人 公証人の認証書 ○ ○
公立の高校・中学・小学校 卒業証明書など ○ ○
国公立大学法人・私立大学 卒業証明書・成績証明書 ○ ×
私立の高校・中学・小学校 卒業証明書など ○ ×
私立の専修学校・各種学校 専門学校の証明書 × ×
特殊法人・独立行政法人 ○ ×
財団法人・社団法人・商工会議所 原産地証明など × ×

(外務省「証明できる書類」の表から抜粋)

「×」の書類でも、公証役場で公証人の認証を受け、法務局長の押印証明を付ければ、公証人の認証書としてアポスティーユを受けられます。たとえば私立大学や国立大学法人の卒業証明書を留学先に出す場合はこの方法になります(詳しくは卒業証明書のアポスティーユ)。

外務省に直接出せない「私文書」

個人や会社が作った文書(委任状、在職証明書、推薦状、会社の定款・決算書など)は、外務省は直接証明しません。公証役場で公証人の認証を受け、その公証人が所属する法務局で公証人押印証明を受けてから、外務省に申請します。私立学校が教職員に出した在職証明書も私文書の扱いです。詳しくは在職証明書など私文書のアポスティーユをご覧ください。

訳文を付けると私文書の扱いになる

戸籍謄本に英訳を付けて一緒に認証してほしい場合など、公文書に翻訳を付けると、全体が私文書の扱いになります。この場合は、翻訳者の宣言書を付けて公証役場で認証を受け、外務省に進みます。外務省は翻訳を行いません。訳文の付け方は提出先によって違うため、翻訳と公証で整理しています。

申請の流れ:公文書・私文書・ワンストップ

公文書を外務省に直接申請する

  1. 発行から3か月以内の原本を取得する(戸籍謄本なら本籍地の市区町村など)
  2. アポスティーユ申請書を書く(申請書の書き方)
  3. 外務省に郵送するか、窓口で申請する
  4. 不備がなければ受付から3開庁日後に郵送で発送される

私文書・訳文付きの書類

  1. 公証役場で公証人の認証を受ける(訳文付きなら翻訳者の宣言書を付ける)
  2. 公証人が所属する法務局で公証人押印証明を受ける
  3. 外務省でアポスティーユを受ける

ワンストップサービスのある地域(北海道〈札幌法務局管区内〉・宮城・東京・神奈川・静岡・愛知・大阪・福岡)では、公証役場で1〜3を一度に済ませられ、法務局や外務省に出向く必要はありません。埼玉・茨城・栃木・群馬・千葉・長野・新潟の公証役場では、公証人の認証と法務局長の押印証明を一度に受けられ、そのあと外務省に申請します。

提出先が日本の外務省の証明ではなく、現地の日本大使館・総領事館の証明を求めている場合は、ワンストップサービスを使わずに手続きします。外務省で証明を受けた書類に、現地の日本大使館・総領事館が重ねて証明することはできません(逆も同じです)。

申請に必要なもの(郵送・窓口)

郵送 東京(外務本省)の窓口 大阪分室の窓口
証明が必要な書類 発行から3か月以内の原本 同左 同左
申請書 アポスティーユ申請書 同左 同左(窓口に備え付けあり)
本人確認書類 不要 顔写真付きの身分証明書 顔写真付きの身分証明書
返信用封筒 追跡できるもの(レターパックなど)に返送先を記入 同左 同左(庁舎1階のコンビニで購入可)
委任状 代理人が申請する場合(行政書士などの専門職・親権者・会社名義の書類を出す社員は不要) 同左 同左
その他 ― オンライン予約の完了メール(2026年10月5日から予約が必須) 予約不要
  • 受付時間:東京の窓口は平日14:00〜16:00。大阪分室は平日9:00〜12:15・13:15〜17:00(書類確認のため午前は12:00まで、午後は16:30までに来庁)
  • 受け取り:窓口で申請しても、交付は郵送だけです。窓口では受け取れません
  • 返送先:申請者本人の住所だけです。日本国内に限られ、海外や在外公館には送れません
  • 海外から:海外からの郵送申請は受け付けていません。日本国内の家族や代理人を通して申請します
  • 申請書1枚の範囲:提出国・書類の当事者・発行者(公印の名義)が同じなら1枚でまとめられます。提出国が違う場合は国ごとに分けます

日数と費用

外務省での日数:受付から3開庁日後に発送

不備がなく追加の確認も必要なければ、原則として受付の3開庁日後に郵送で発送されます(例:月曜日受付なら木曜日の午後に発送。届くまでの日数は郵送による)。早く発行してもらうことは原則できません。1度に10通以上申請すると、混雑の状況によっては通常より時間がかかることがあります。

全体の日数は、書類の取得、(私文書なら)公証役場の予約と認証、郵送の往復の日数を足して考えます。領事認証が必要な国では、さらに大使館の日数がかかります。

費用:外務省は無料、かかるのは実費

項目 金額
外務省のアポスティーユ 無料
郵送料(申請・返送) 実費(レターパックなど)
公証人の認証(私文書・訳文付きの場合) 金額の記載がない書面の署名認証は1件6,500円、外国語の書面は6,000円加算(公証人手数料令。議事録や宣誓認証などは別の額)
書類の取得 戸籍謄本・住民票などの発行手数料

よくある間違い

  • 申請書を間違える:アポスティーユ申請書と公印確認申請書は別の様式です。提出先が締約国でアポスティーユを求めているときだけ、アポスティーユ申請書を使います。
  • コピーを出す:外務省で証明できるのは原本だけです。パスポートや在留カードは原本への認証が難しいため、提出先に確認のうえ、必要なら写しに公証人の認証を受けてから外務省に申請します。
  • 3か月を過ぎた書類:戸籍謄本などは取り直しが必要です。郵送で取り寄せる日数も考えて準備します。
  • 犯罪経歴証明書の封を開ける:開封して無効になった犯罪経歴証明書は、原則として受け付けられません(犯罪経歴証明書のアポスティーユ)。
  • 署名だけの英文証明書:大学の英文卒業証明書でも、公印がなく署名だけのものは証明できません。学校に公印を押してもらいます。
  • 一度付いた証明は取り消せない:学位記や医師免許証の原本にも付けられますが、外務省の認証印は取り消せません。外務省は、卒業証明書や厚生労働省の英訳証明書で代用できないか、事前に提出先へ確認することを勧めています。

書類別・国別の案内

主な書類ごとの取り方と注意点は、次の記事で説明しています。

提出先の国ごとの注意点は国別の案内にまとめています(中国・韓国・フィリピンなど)。

よくある質問

アポスティーユの取得まで何日かかりますか?

外務省に申請してからは、不備がなければ受付から3開庁日後に郵送で発送されます。これに郵送の日数が加わります。私文書や訳文付きの書類は、先に公証役場での手続きが必要です。

外務省のアポスティーユ申請の料金はいくらですか?

外務省の手数料は無料です。郵送料と、私文書の場合の公証人の手数料は実費でかかります。

アポスティーユはどこで申請できますか?

外務省の東京の本省(領事局領事サービスセンター証明班)と大阪分室です。郵送でも申請できます。私文書は公証役場から始めます。ワンストップサービスのある地域では、公証役場で一度に取得できます。

公証役場のアポスティーユとは何ですか?

ワンストップサービスのある公証役場で、公証人の認証・法務局の押印証明・外務省のアポスティーユを一度に受けられる仕組みのことです。アポスティーユを付けるのは外務省で、公証役場は私文書の認証を受け持ちます。

海外に住んでいても申請できますか?

海外からの郵送申請はできず、返送先も日本国内に限られます。日本にいる家族や、行政書士などの代理人を通して申請します。代理人は委任状(委任者の直筆の署名が必要。押印は不要で、写しでも可)を添えて申請できます。行政書士などの専門職が申請する場合は、委任状の代わりに資格を示す書類で申請できます。

アポスティーユに有効期限はありますか?

アポスティーユそのものに有効期限はありません。ただし、提出先が書類の発行日やアポスティーユの日付から何か月以内と決めている場合があるため、提出先に確認してください。

アポスティーユの取得代行(当事務所)

当事務所(特定行政書士 佐藤大河)は、書類の取得から公証役場・法務局・外務省の手続き、翻訳、海外発送までまとめてお引き受けしています。海外にお住まいの方からのご依頼にも対応しています。

当事務所の納期の目安は、ご入金と原本が当事務所にそろった日から数えて、私文書(委任状・在職証明書など)は平日3営業日以内に発送、公文書を外務省に直接申請する場合は平日5〜6営業日以内に発送、翻訳を付ける場合は翻訳3営業日程度(枚数によります)+公証役場でのアポスティーユ3営業日で合計平日5〜6営業日程度で発送です。領事認証は大使館の日数が加わります。

サービス 料金(1件あたり)
アポスティーユ取得代行(公文書のみ/私文書を含む) 17,600円(税込)
領事認証取得代行(外務省の公印確認+駐日大使館の領事認証) 28,600円(税込)
書類が2通以上の場合の加算 2通目以降1通につき3,300円(税込)
翻訳(英語・中国語) A4サイズ1枚あたり3,850円(税込)〜
PDFデータ化(スキャンデータのメール送付) 990円(税込)
国内返送(レターパックライト) 450円
海外発送(DHL・FedEx・EMS) 3,300円(税込)+送料実費

PDFデータ化・国内返送・海外発送は基本料金に含まれず、ご希望の場合に加算します。当事務所は日本国内での認証の取得を代行するもので、提出先で書類が受け付けられることを保証するものではありません。 公証人の手数料・大使館の手数料・送料などの実費は別にかかります。詳しくはご利用料金とよくある質問をご覧ください。

無料見積り・相談フォーム/お電話:03-6303-1664(平日9:00〜20:00〈日本時間〉/土日祝は事前予約制)


参考(一次情報・出典)

  • 外務省「公印確認・アポスティーユ」(2026年6月1日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000548.html
  • 外務省「申請手続きガイド 1 証明できる書類」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000549.html
  • 外務省「申請手続きガイド 2 申請の流れ」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000607.html
  • 外務省「申請手続きガイド 3 申請方法・必要書類」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000608.html
  • 外務省「申請書・委任状のダウンロード」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000550.html
  • 外務省「受付時間・問い合わせ先」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000551.html
  • 外務省「よくあるご質問」(2026年9月18日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000552.html
  • 外務省「ハーグ条約締約国(地域)一覧」(2026年9月11日更新)https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000610.html
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