駐日イタリア大使館の翻訳証明|戸籍謄本のイタリア語訳と認証の取得代行

日本の戸籍謄本や婚姻届受理証明書をイタリアの手続きに使うときは、外務省のアポスティーユを付けた原本に、イタリア語訳を付けます。そのイタリア語訳が正しいことは、駐日イタリア大使館(東京)の領事部が証明します(大阪総領事館の管轄の方は大阪)。日本には法律上の「公認翻訳者」の制度がないため、イタリア側は大使館・総領事館による翻訳の証明(certificazione di conformità della traduzione)の仕組みを設けています。このページでは、婚姻・出生の転記(イタリアの身分登録に載せる手続き)と国籍の申請で、戸籍謄本などを大使館の翻訳証明まで仕上げる流れ、必要な書類、手数料、注意点を整理します。

※本ページは、駐日イタリア大使館「Traduzione e legalizzazione documenti」「Trascrizione atti di matrimonio」「Trascrizione degli atti di nascita」「Acquisto della cittadinanza italiana per matrimonio」、領事手数料表(2026年10月1日〜12月31日)、イタリア外務・国際協力省、イタリア国籍法(1992年法律第91号)の改正後の条文、イタリア憲法裁判所の判決・決定、外務省「申請手続きガイド」をもとに、2026年10月16日時点で作成しています。

結論:アポスティーユ → イタリア語訳 → 大使館の翻訳証明

順番手続き窓口
1戸籍謄本・婚姻届受理証明書・出生届受理証明書などを取る市区町村
2原本に外務省のアポスティーユを受ける外務省(東京・大阪)
3アポスティーユを受けた書類をイタリア語に訳す翻訳者(本人が訳してもよい)
4原本・訳文を大使館に持参し、翻訳の証明を受ける(メールで予約。国籍の申請では必須、転記では必要かを大使館に確認)駐日イタリア大使館 領事部
5婚姻・出生の転記や国籍の申請に提出する大使館・イタリア内務省のオンライン窓口など

大使館の案内は「アポスティーユを受けた後に、書類を翻訳する」という順番です。この順番を守ってください。

大使館の「翻訳証明」とは

駐日イタリア大使館は、日本には法律上の公認翻訳者の制度がないため、日本の官公署が発行した書類のイタリア語訳について、大使館・総領事館が翻訳の正しさを証明するとしています。対象は、イタリアの身分登録への転記などに使う、日本の官公署が発行した書類です。ただし、等価証明書の申請に使う日本の学校の卒業証明書など(アポスティーユか公印確認付き)の訳文も受け付けるとしています。

項目大使館の案内
誰が訳すか本人が訳しても、専門の翻訳者に頼んでもよい。大使館は翻訳者の一覧を公開している
訳し方原文のすべての部分を、そのとおりに訳す
持っていくもの原本(アポスティーユ付き)、イタリア語訳、手数料の現金(日本円)
予約大使館の領事部にメールで予約する
手数料1枚あたり2,400円(2026年10月1日〜12月31日。3か月ごとに改定)

手数料は、領事手数料表の「翻訳証明(イタリア語訳、1枚あたり)」の額で、ユーロ建ての額(13ユーロ)を3か月ごとの換算率で円にしたものです。支払いは現金(円)のみです。

用途別に必要な日本の書類

婚姻の転記(日本で結婚した日伊カップル)

日本の市区町村に婚姻届を出して結婚した場合、イタリア人の配偶者の住むコムーネ(市町村)に婚姻を登録する手続きです。大使館の案内で求められる日本の書類は次のとおりです。

  • 婚姻届受理証明書(アポスティーユ付き)とイタリア語訳
  • 戸籍謄本(アポスティーユ付き)とイタリア語訳(大使館の案内では「夫婦の親の一方が日本国籍の場合」に提出)
  • 申請書

書類は原本で出し、コピーは受け付けられません。出した原本は返却されません。誤りを含む訳文は受け付けないと明記されています。転記のページには大使館の翻訳証明の要否は書かれていませんが、翻訳証明は転記用の書類を例に挙げているため、証明を受けた訳文で出すかは事前に大使館に確認すると確実です。申請書はイタリア人の配偶者が記入・署名します。提出は、レターパックでの郵送か、Prenot@mi で予約して窓口に持参します。

出生の転記(日本で生まれた子をイタリアに登録)

イタリア人の親を持つ子が日本で生まれた場合、出生をイタリアに登録する手続きです。日本の書類は次のとおりです(ほかに申請書・姓の申請書・両親のパスポートの写しなどが必要です)。

  • 出生届受理証明書(アポスティーユ付き)とイタリア語訳
  • 戸籍謄本(親の一方が日本人の場合。アポスティーユ付き)とイタリア語訳
  • 認知証明書・胎児認知証明書(両親が結婚しておらず、父が認知した場合)

出生の書類は、当面のあいだ郵送せず、Prenot@mi で予約して窓口に持参するよう案内されています。父母か祖父母の一方がイタリア国籍だけを持つ、イタリア人の親が2年以上続けてイタリアに住んでいた、子がほかの国籍を持たない、のいずれにもあたらない場合は、子は自動ではイタリア国籍にならず、親(法定代理人)が予約日に大使館の職員の前で国籍取得の申告書に署名します。申告には期限があるため、早めに大使館に確認してください。

婚姻による国籍の取得(日本に住む外国籍の配偶者)

イタリア人と結婚した人がイタリア国籍を申請する手続きです(国籍法第5条)。申請はイタリア内務省のオンライン窓口で行います。

項目内容
婚姻の期間海外に住む場合、婚姻から3年(子がいれば1年6か月)。婚姻がイタリアで登録されていること。イタリア人の配偶者が同じ管轄で在外イタリア人登録(AIRE)をし、同じ住所に住んでいること
出生の書類日本で生まれた人は出生届受理証明書(できれば6か月以内に発行されたもの)
犯罪経歴の証明出身国、国籍のある国、14歳以降に住んだ国のもの。申請前6か月以内に発行されたもの。日本の分は都道府県警察で取る
婚姻の証明婚姻を登録したイタリアのコムーネが発行する婚姻の証明
認証と翻訳外国の書類はアポスティーユを受け、イタリア語に訳し、訳文に大使館の証明(1枚13ユーロ)を受ける。翻訳者の署名の認証は24ユーロ
語学B1レベルのイタリア語の資格(PLIDA・CertIt・CILS・CELI・Co.L.)
申請手数料250ユーロ(イタリア内務省に払う)

大使館の案内では、身分関係の書類と犯罪経歴の証明の訳文は、翻訳証明(1枚13ユーロ)の対象とされています。犯罪経歴証明書は封をした状態で発行されるため、封を開ける時期は提出先の指示に従ってください(犯罪経歴証明書のアポスティーユ)。

血統による国籍(2025年の法改正で大きく制限)

祖先がイタリア人であることを理由にイタリア国籍の確認を求める手続きです。2025年3月28日に施行された緊急法律命令(2025年第36号)で国籍法に第3条の2が加わり、同年5月の転換法(2025年法律第74号、5月24日から効力)で修正されました。外国で生まれてほかの国籍を持つ人は、原則として「イタリア国籍を取得したことがない」ものとみなされます。例外は次のような場合です。

  • 2025年3月27日(ローマ時間23時59分)までに、書類をそろえて申請していた、または申請の予約日を通知されていた、あるいは裁判を起こしていた
  • 父母か祖父母が、イタリア国籍だけを持っている(亡くなった時点でイタリア国籍だけを持っていた)
  • 父母(養親を含む)のどちらかが、イタリア国籍を得た後、子の出生前に2年以上続けてイタリアに住んでいた

裁判の状況は次のとおりです。

  • イタリア憲法裁判所は、2026年4月30日に公表した判決(2026年第63号)で、トリノ地方裁判所が出した違憲の主張を、理由がない、または不適法として退けました
  • 2026年7月23日に公表した決定(同第147号)では、別の裁判所からの照会について、改正がEU法に反しないかを欧州司法裁判所に照会し、その答えが出るまで審理を止めています
  • 改正は現在も効力を持っています

父母・祖父母がイタリア国籍だけを持つ(持っていた)場合などの例外にあたらなければ、世代にかかわらず原則として認められません。書類を集める前に、自分が例外にあたるかを確認してください。駐日大使館の申請手数料は600ユーロ(2026年10〜12月は110,400円)です。

大使館の翻訳証明で気をつけること

  • アポスティーユは外務省で:大使館は、公証役場のワンストップサービスで、本人の申告をもとに公証人がアポスティーユを付けた書類は受け付けないとしています。戸籍謄本・受理証明書などの公文書は、外務省で直接アポスティーユを受けます
  • 発行日から3か月以内:外務省がアポスティーユを付けられるのは、発行日から3か月以内の原本です
  • 訳し漏れをなくす:原本の記載をすべて、そのとおりに訳します(アポスティーユの部分も訳すかは提出先に確認)。氏名のローマ字の綴りは、パスポートと一致させます
  • 管轄:東京の大使館は、北海道・東北・関東・甲信越・静岡の18都道県を管轄します。富山・岐阜・愛知より西の29府県は、大阪のイタリア総領事館の管轄です
  • 日数:大使館の予約の空き状況で変わります。提出の予定日から逆算して、早めにご相談ください

海外に住んでいて、居住国のイタリア大使館・領事館に婚姻による国籍を申請する方は、婚姻によるイタリア市民権申請の日本書類準備をご覧ください。卒業証明書などの学歴の書類は、イタリア向け等価証明書で解説しています。戸籍謄本のアポスティーユそのものは戸籍謄本のアポスティーユをご覧ください。

よくある質問

戸籍謄本のイタリア語訳は、自分で作ってもいいですか?

大使館の案内では、本人が訳しても、専門の翻訳者に頼んでもよいとされています。ただし、誤りを含む訳文は受け付けられません。氏名の綴りや日付、続柄の訳に不安がある場合は、専門の翻訳者に頼むと安心です。

日本の公証役場で翻訳を認証すれば、大使館の証明は要りませんか?

大使館の案内は、日本の公文書のイタリア語訳を大使館・総領事館が証明する仕組みを前提にしています。日本の公証人による翻訳の認証で代えられるとは書かれていないため、当事務所では大使館の翻訳証明をおすすめしています。イタリアで裁判所の宣誓翻訳を受ける方法もありますが、使えるかは提出先に確認してください。

本人が大使館に行く必要はありますか?

翻訳証明は、当事務所が代理で予約し、窓口で申請して受け取ることができます。出生の転記で国籍取得の申告が必要な場合は、親(法定代理人)が予約日に来館し、職員の前で署名する必要があります。

大阪の総領事館の管轄に住んでいます。頼めますか?

当事務所は東京の大使館での翻訳証明を代行しています。大阪の総領事館の管轄の方は、戸籍の取り寄せ・アポスティーユ・イタリア語訳をお引き受けできますので、ご相談ください。

アポスティーユの部分も訳す必要がありますか?

大使館は、アポスティーユを受けた後に訳し、原文のすべての部分を訳すよう求めています。アポスティーユの部分も含めて訳すかは、提出先の指示に合わせてください。

駐日イタリア大使館の翻訳証明の取得代行(当事務所)

当事務所(特定行政書士 佐藤大河)は、戸籍謄本などの取り寄せ、外務省のアポスティーユ、イタリア語訳、駐日イタリア大使館での翻訳証明の予約・申請・受け取り、イタリアや海外への発送までをお引き受けします。東京の大使館への申請は、当事務所が代理で行います。

サービス料金
駐日イタリア大使館での翻訳証明の取得代行(外務省のアポスティーユ取得、大使館の予約・申請・受け取りを含む)28,600円(税込)
イタリア語翻訳(翻訳者への依頼)1ページあたり約4,000〜5,000円(税込)
戸籍謄本などの郵送取得代行戸籍・住民票の取得代行をご覧ください
PDFデータ化(スキャンデータのメール送付)990円(税込)
国内返送(レターパックライト)450円
海外発送(DHL・FedEx・EMS)3,300円(税込)+送料実費

大使館の手数料(1枚2,400円。2026年10〜12月)・送料などの実費は別にかかります。当事務所は日本国内での認証の取得を代行するもので、提出先で書類が受け付けられることや、国籍の取得を保証するものではありません。

全体の流れはアポスティーユとは、料金はご利用料金、海外発送は海外発送の日数と料金をご覧ください。

無料見積り・相談フォーム/お電話:03-6303-1664(平日9:00〜20:00〈日本時間〉/土日祝は事前予約制)


参考(一次情報・出典)

アポスティーユ・領事認証の取得代行はお気軽にご相談ください

提出先の国、書類の種類と通数、訳文の要否をお知らせいただければ、必要な手続きと費用、納期を無料でお見積りします(原則1営業日以内にご返信)。全国・海外からご依頼いただけます。

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