ギリシャ移住のビザの種類と永住権の条件【2026年】|FIP・デジタルノマド・ゴールデンビザを比較

ギリシャへの移住で日本人が使える居住ビザは、年金や不労所得で暮らすFIP(独立所得者)ビザ、海外の会社の仕事を続けるデジタルノマドビザ、投資で滞在義務をなくすゴールデンビザの3種類に整理できます。FIPとデジタルノマドはどちらも月3,500ユーロ(約62.5万円)以上の収入が条件で、違いは「収入が不労所得か働いた報酬か」と「ギリシャに住むかどうか」です。一方、ギリシャの「永住権」には2つのまったく別のものがあり、ここが最も誤解されています。ゴールデンビザの正式名称は「投資家永住許可」ですが、これは5年ごとに更新する投資家用の在留資格で、EU域内で通用するEU長期居住者資格とは別物です。本記事では、3種類のビザの条件と費用、永住権と国籍までの年数、税制優遇、日本からの申請手順を、ギリシャ移民・庇護省などの公表情報をもとに整理します。

※本記事は2026年9月16日時点の公表情報(ギリシャ移民・庇護省、2023年移民法 Law 5038/2023、2024年12月公布の法5162/2024、ギリシャ所得税法5A・5B・5C条、現地法律事務所の解説)をもとにした一般的な解説です。収入基準や手数料は改定されることがあり、領事館ごとに求められる書類も異なります。円換算は1ユーロ=178.59円(2026年9月15日の仲値)で計算しています。個別の申請可否や税務判断は、申請前に専門家へご確認ください。

目次

  1. 結論:ギリシャ移住で選べる主なビザは3種類
  2. 全ビザに共通する条件と、必ず必要になる書類
  3. FIPビザ:年金・不労所得で暮らす人向け(月3,500ユーロ)
  4. デジタルノマドビザ:海外の仕事を続けたまま住む人向け
  5. ゴールデンビザ:投資で滞在義務をなくしたい人向け
  6. 永住権の条件:「投資家永住許可」とEU長期居住者資格は別物
  7. 税制優遇:年金7%、高額投資家の定額課税、新規居住者の50%減免
  8. 日本からの申請手順と必要書類
  9. よくある質問
  10. まとめ:住むならFIPかデジタルノマド、権利だけならゴールデンビザ

結論:ギリシャ移住で選べる主なビザは3種類

まず3種類を一覧にします。どれも日本にあるギリシャ大使館・領事館で長期滞在ビザ(Dビザ)を取得し、入国後にギリシャ国内で居住許可に切り替える流れは共通です。

ギリシャの主な移住ビザの比較(2026年9月16日時点、1ユーロ=178.59円)
ビザ向いている人と主な条件滞在義務許可の期間
FIP(独立所得者)年金・家賃・配当など不労所得で暮らす人。月3,500ユーロ(約62.5万円)以上、または貯蓄126,000ユーロ(約2,250万円)以上年183日以上3年(更新可)
デジタルノマド海外の会社の仕事やフリーランス収入を続ける人。手取りで月3,500ユーロ(約62.5万円)以上ビザは年183日未満でも可。居住許可は居住が前提ビザ1年→居住許可2年
ゴールデンビザ投資で滞在資格を持ちたい人。不動産800,000ユーロ(約1億4,287万円)/400,000ユーロ(約7,144万円)/250,000ユーロ(約4,465万円)(地域と物件の種類による)なし5年(更新可)

FIPとデジタルノマドは収入の条件が同じ月3,500ユーロですが、中身が違います。FIPは「働かずに入ってくるお金」しか認められず、ギリシャ国内での就労・事業は禁止です。デジタルノマドは働いた報酬で構いませんが、ギリシャの会社と契約したりギリシャ国内で事業を行うことはできません。どちらも「お金はギリシャの外から入ってくる」という点は共通しています。

3つのうち、日本で最もよく知られているのはゴールデンビザです。滞在義務がなく日本に住んだまま維持できるためで、投資額や手続きはギリシャ・ゴールデンビザの現状と魅力で詳しく解説しています。本記事は、実際にギリシャで暮らすことを考えている方に向けて、他のビザと永住権の条件を中心に整理します。

全ビザに共通する条件と、必ず必要になる書類

どのビザでも、収入や投資の条件とは別に、次の条件がすべて求められます。

共通して必要になる条件
項目内容
無犯罪証明警察証明書(日本では都道府県警察本部が無料で発行、英文併記)
健康保険ギリシャで有効な医療保険。年700ユーロ(約12.5万円)前後から
住居の確保賃貸契約書または不動産の権利証
健康診断書指定の様式で、感染症などに関する医師の証明
申請ルート日本のギリシャ大使館・領事館で長期滞在ビザ(Dビザ)を取得 → 入国後に居住許可を申請
書類の認証日本の書類はアポスティーユ(外務省の証明)+ギリシャ語訳が原則

日本の書類にアポスティーユが必要なのは、ギリシャがハーグ条約(アポスティーユ条約)の加盟国だからです。戸籍謄本や住所・所得を証明する書類は、外務省でアポスティーユを付けたうえで、ギリシャ語(または領事館が認める言語)への翻訳を添えます。当事務所ではアポスティーユ・翻訳・認証の取得代行と、海外からの戸籍謄本の取り寄せを扱っています。

なお、日本のパスポートはシェンゲン協定により180日のうち90日まではビザなしで滞在できます。年に3か月以内の滞在で足りるなら、これらのビザは必要ありません。長期滞在ビザが要るのは「90日を超えて住みたい」「居住者として銀行口座や納税者番号を持ちたい」場合です。

FIPビザ:年金・不労所得で暮らす人向け(月3,500ユーロ)

FIP(Financially Independent Person、独立所得者)ビザは、ギリシャで働かずに、外国から入ってくる所得で生活する人のための在留資格です。退職後の移住で最も使われるルートで、「リタイアメントビザ」と紹介されることもあります。

FIPビザの条件
項目条件
収入月3,500ユーロ(約62.5万円)以上(年42,000ユーロ(約750万円))。年金・家賃・配当・投資収益など不労所得であること
家族の加算配偶者で+20%(月4,200ユーロ(約75万円))、子は1人につき+15%(配偶者+子1人なら月4,830ユーロ(約86.3万円))。基準額に順に上乗せして計算する
貯蓄での代替収入の代わりに126,000ユーロ(約2,250万円)以上の貯蓄(3年分)でも可
就労・事業不可。ギリシャ国内での就労も事業も認められない
滞在義務年183日以上。更新のたびに確認される
許可の期間3年。条件を満たしていれば3年ごとに更新
審査期間申請から取得まで通算4か月前後

注意したいのは滞在義務です。ゴールデンビザと違い、FIPは実際にギリシャで暮らすことを前提にした制度で、年183日以上の滞在が求められます。これは同時に、ギリシャの税務上の居住者になる日数でもあります。「日本に生活の拠点を残したまま、ギリシャの在留資格だけ持つ」という使い方はできません。

費用面では、大使館のDビザ手数料が1人180ユーロ(約3.2万円)、居住許可の申請料が主申請者1,000ユーロ(約17.9万円)+家族1人につき150ユーロ(約2.7万円)、居住カードの発行が1人16ユーロ(約2,857円)です。これに医療保険(年700ユーロ(約12.5万円)前後から)、書類の翻訳・アポスティーユ、現地の弁護士に依頼する場合の報酬が加わります。

デジタルノマドビザ:海外の仕事を続けたまま住む人向け

2021年の法律(Law 4825/2021)で新設された、海外の雇用主やクライアントから報酬を得ながらギリシャに住むための制度です。FIPとの最大の違いは、働いた報酬でも条件を満たせる点です。

デジタルノマドビザの条件
項目条件
収入手取りで月3,500ユーロ(約62.5万円)以上。総支給額ではなく手取りで判定される
家族の加算FIPと同じく配偶者で+20%(月4,200ユーロ(約75万円))、子1人で+15%(月4,830ユーロ(約86.3万円))
働き方海外の会社との雇用契約、または海外のクライアント向けのフリーランス
禁止事項ギリシャの会社に雇われること、ギリシャ国内で事業やサービス提供を行うことは不可
期間まず1年のビザ。その後2年の居住許可に切り替えられる
手数料ビザ申請料75ユーロ(約1.3万円)。翻訳・認証・保険を含めた実費は300ユーロ(約5.4万円)〜800ユーロ(約14.3万円)程度
審査期間2〜4週間程度

税務上の扱いには注意が必要です。ギリシャに年183日を超えて滞在するとギリシャの税務居住者になり、原則として全世界所得が課税対象になります。ただし後述の5C条により、新たにギリシャの税務居住者になった人は就労・事業所得の50%が7年間非課税になる制度があり、この優遇はデジタルノマドにも適用され得ます。日本との租税条約との関係も含め、移る前に税理士へ確認してください。

ゴールデンビザ:投資で滞在義務をなくしたい人向け

一定額以上の不動産などに投資することで、滞在義務なしの在留資格を得る制度です。2024年以降、投資額が地域ごとに引き上げられました。

ゴールデンビザの投資額(2026年9月時点)
投資額対象
800,000ユーロ(約1億4,287万円)アテネ、テッサロニキ、ミコノス、サントリーニおよび人口3,100人超の島。住宅は120平方メートル以上
400,000ユーロ(約7,144万円)その他の地域。住宅は120平方メートル以上
250,000ユーロ(約4,465万円)商業物件の住宅への用途変更、または歴史的建造物の修復。面積の下限なし

なお、ゴールデンビザとは別の制度として、2024年12月5日公布の法5162/2024により「スタートアップ投資家」向けの在留許可が新設されています(2023年移民法100A条)。Elevate Greece登録のスタートアップへ250,000ユーロ(約4,482万円)を投資し、出資は資本・議決権の33%まで、初年度に2名の雇用を創出して5年間維持する、という条件です。ただしゴールデンビザのような5年の許可ではなく、まず1年、その後は2年ごとの更新になります。「25万ユーロで5年のEU居住権が買える制度」ではない点に注意してください。

滞在義務がない代わりに、制限もあります。ゴールデンビザの対象物件を短期賃貸(民泊)に出すことは禁止されており、違反すると50,000ユーロ(約893万円)の罰金と居住許可の取り消しの対象になります。また投資は1件の物件で基準額を満たす必要があり、複数の物件を合算することはできません。

投資ルートごとの詳細、必要書類、家族3世代での取得、維持コストはギリシャ・ゴールデンビザの現状と魅力にまとめています。他国との比較はゴールデンビザとは(国別比較)をご覧ください。

永住権の条件:「投資家永住許可」とEU長期居住者資格は別物

「ギリシャの永住権」と検索したとき、まったく性質の違う2つのものが同じ言葉で説明されています。ここを分けて理解しないと、年数の計算を間違えます。

ギリシャの「永住」と名の付く2つの資格
項目投資家永住許可(ゴールデンビザ)EU長期居住者資格
正式名称Μόνιμη Άδεια Διαμονής Επενδυτή(投資家永住許可)Καθεστώς επί μακρόν διαμένοντος(EU長期居住者)
取得条件基準額以上の投資を維持していること5年間の合法的な継続居住+収入+健康保険+ギリシャ語B1
滞在義務なし実際に住んでいることが前提(不在は1回6か月未満、5年で通算10か月まで)
期間5年ごとに更新。投資を手放すと失効5年ごとに更新。ただし更新時に条件の再審査はない
EU域内での通用ギリシャ国内の資格EU域内で通用する身分(他のEU加盟国への移動に有利)
根拠法2014年法4251号20条B項(移民・庇護省の案内による)2023年移民法(Law 5038/2023)144条

ゴールデンビザは「永住許可」という名前が付いていますが、投資を維持している限り5年ごとに更新できる在留資格であって、EU長期居住者資格とは別です。名前に引きずられて「5年で永住権が取れる」と理解すると、後の計算が狂います。

EU長期居住者資格(実質的な永住権)の条件

一般に永住権と呼べるのはこちらです。2023年移民法144条により、次のすべてを満たすと申請できます。

  • 5年間、合法的に継続してギリシャに居住していること(1回の不在が6か月未満、5年間の通算で10か月以内)
  • 最低賃金相当以上の安定した収入(扶養家族がいる場合は1人につき10%加算)。社会扶助に頼っていないこと
  • 本人と家族をカバーする医療保険
  • ギリシャ語B1以上の証明、またはギリシャの学校の卒業証明など同等の要件を満たすこと

学生としての滞在期間は半分としてしか数えられません。また、ゴールデンビザで在留資格を持っていても、実際にギリシャに住んでいなければ5年を満たしたことにはなりません。滞在義務がないことは維持のしやすさでは利点ですが、永住権や国籍を目指すなら結局は住む必要があるというのが実務上の結論です。

国籍(帰化)までは7年

ギリシャ国籍の申請には、原則として7年間の合法的な居住が必要です。加えてギリシャ語B1と、ギリシャの歴史・地理・政治制度を問う帰化試験(ΠΕΓΠ)への合格が求められます。ゴールデンビザで過ごした年数も合法居住として数えられますが、ここでも実際に住んでいたことが前提になります。

国籍を取得すると日本国籍は自動的に失われます(国籍法第11条第1項)。この点は日本国籍を喪失した後の在留資格で解説しています。永住権・市民権・ビザ・税務居住地という言葉の違いから整理したい方は、永住権・市民権・ビザ・税務居住地の違いをお読みください。

税制優遇:年金7%、高額投資家の定額課税、新規居住者の50%減免

ギリシャが移住先として選ばれる理由のひとつが、新たに税務居住者になる人向けの3つの優遇制度です。所得税法の条文番号でそれぞれ5A条・5B条・5C条と呼ばれます。

ギリシャの3つの特別税制(2026年9月時点)
制度内容主な条件期間
年金受給者(5B条)国外源泉のすべての所得に一律7%過去6年のうち5年はギリシャの税務居住者でないこと。ギリシャと行政協力の取り決めがある国からの移住であること15年
高額投資家型(5A条・ノンドム)国外所得がいくらでも年100,000ユーロ(約1,786万円)の定額。家族1人につき年20,000ユーロ(約357万円)を追加過去8年のうち7年はギリシャの税務居住者でないこと。3年以内に500,000ユーロ(約8,930万円)以上を投資すること15年
就労・事業(5C条)就労所得または事業所得の50%が非課税過去6年のうち5年はギリシャの税務居住者でないこと。EU・EEAまたは行政協力のある国からの移住。2年以上ギリシャに留まる意思7年

年金生活者にとって5B条の影響は大きく、国外の年金・配当・家賃をまとめて7%で済ませられます。一方で、これらはすべてギリシャの税務居住者になって初めて適用される制度です。ギリシャの在留資格を持っているだけでは適用されません。

日本側の確認も必要です。日本の課税は滞在日数だけでは決まらず、生活の本拠がどこにあるかで判断されます。また、1億円以上の有価証券などを持つ人が日本の非居住者になる際には出国税(国外転出時課税)がかかります。詳しくは海外移住の税金と住民票の手続きと出国税と6億円・30億円ラインの解説で整理しています。

日本からの申請手順と必要書類

FIPとデジタルノマドは、日本にあるギリシャ大使館・領事館で長期滞在ビザ(Dビザ)を取得してから入国し、ギリシャ国内で居住許可に切り替えます。ゴールデンビザは投資を完了させてから申請します。

申請から居住許可までの流れ(FIP・デジタルノマドの場合)
段階内容場所
1. 書類の準備無犯罪証明書、収入の証明、残高証明、健康保険、住居の証明、健康診断書。日本語の書類はアポスティーユ+ギリシャ語訳日本
2. Dビザの申請ギリシャ大使館・領事館に予約して申請。手数料は1人180ユーロ日本
3. 入国Dビザで入国し、住居を確保するギリシャ
4. 居住許可の申請外国人局に申請し、生体情報を登録する。主申請者1,000ユーロ+家族1人150ユーロギリシャ
5. 居住カードの受領審査を経て居住カードが発行される。発行料1人16ユーロギリシャ

日本側で用意する書類のうち、無犯罪証明書(警察証明書)は住所地の都道府県警察本部で無料で発行され、英文併記のため翻訳は不要なことが多い一方、ギリシャ語訳を求められる場合があります。戸籍謄本や預金残高証明書は、外務省でアポスティーユを付けてから翻訳を添えます。書類の有効期限(多くは3〜6か月)と、領事館ごとの運用の違いがあるため、予約の段階で必要書類の一覧を取り寄せて確認してください。

よくある質問

ギリシャの永住権は何年で取れますか?

実質的な永住権にあたるEU長期居住者資格は、5年間の合法的な継続居住に加えて、安定した収入、医療保険、ギリシャ語B1以上の証明が必要です。ゴールデンビザの正式名称は「投資家永住許可」ですが、これは投資を維持している限り5年ごとに更新する在留資格で、EU長期居住者資格とは別のものです。

ゴールデンビザを5年持てば永住権になりますか?

なりません。EU長期居住者資格には実際にギリシャに住んでいたことが必要で、1回の不在は6か月未満、5年間の通算で10か月以内という条件があります。滞在義務がないことを理由にギリシャに住んでいなければ、5年経っても要件を満たしません。

FIPビザとデジタルノマドビザはどちらが有利ですか?

収入の条件はどちらも月3,500ユーロで同じです。年金や配当など働かずに入る収入ならFIP、海外の会社の仕事を続けるならデジタルノマドになります。FIPは年183日以上の滞在が必要で就労が一切できず、デジタルノマドは働けますがギリシャの会社や国内向けの事業は不可です。

日本に住んだままギリシャの在留資格を維持できますか?

ゴールデンビザなら可能です。滞在義務がないため、日本に生活の拠点を置いたまま維持できます。FIPは年183日以上の滞在が必要なため、日本との二拠点生活はできません。

ギリシャ語はどの段階で必要になりますか?

ビザや居住許可の取得にギリシャ語は要りません。必要になるのはEU長期居住者資格(B1以上)と国籍の申請(B1+帰化試験)の段階です。移住してから学び始めても間に合いますが、B1は日常会話を超える水準のため、5年で取るなら早めの着手が現実的です。

家族も一緒に取得できますか?

できます。配偶者と未成年の子を同時に申請でき、収入条件は配偶者で20%、子1人につき15%が加算されます。ゴールデンビザは投資額が変わらないまま配偶者・子・双方の両親まで対象にできる点で、家族の人数が多いほど有利になります。

まとめ:住むならFIPかデジタルノマド、権利だけならゴールデンビザ

ギリシャ移住のビザは、収入の種類と「実際に住むかどうか」で選び分けます。年金や不労所得で暮らすならFIP(月3,500ユーロ・年183日以上の滞在)、海外の仕事を続けるならデジタルノマド(手取り月3,500ユーロ)、日本に住んだまま資格だけ持つならゴールデンビザ(25万〜80万ユーロ・滞在義務なし)です。永住権にあたるEU長期居住者資格は5年の実居住とギリシャ語B1、国籍は7年と帰化試験が条件で、ゴールデンビザの「投資家永住許可」とは別物です。税制優遇は魅力的ですが、いずれもギリシャの税務居住者になって初めて適用されます。

他の国と比べてどうか

ギリシャの特徴は、不動産という実物資産で投資ルートを持てることと、年金受給者の7%課税です。一方、永住権にあたるEU長期居住者資格も国籍も、実際にギリシャで暮らした年数しか数えられません。ここはポルトガルとの大きな違いです。ポルトガルのゴールデンビザは滞在義務が初年度7日・以後2年ごとに14日と短く、その年数がそのまま5年後の永住許可に算入されます。ただし国籍は2026年5月の法改正で10年に延びており、7年のギリシャより長くなりました。収入基準も、ポルトガルのD7は月920ユーロとギリシャのFIP(月3,500ユーロ)よりかなり低く設定されています。詳しくはポルトガル移住のビザの種類と条件をご覧ください。各国の最低費用は世界各国の投資額・申請手数料まとめで一覧にしています。

当事務所では、ギリシャを含む各国の移住ビザ・永住権・市民権の比較相談と、申請に必要な日本の書類のアポスティーユ取得・翻訳・戸籍の取り寄せに対応しています。どのビザが使えるか、収入や家族構成をもとに整理したい方は、無料相談をご利用ください。しつこい営業は一切いたしません。

参考(一次情報・出典)

本記事の制度・金額は2026年9月16日時点。円換算は1ユーロ=178.59円(2026年9月15日の仲値)。

おすすめの記事