ビザなしで行ける国・行けない国一覧【2026年】日本のパスポートの滞在日数と事前申請|visa exemptとは

日本のパスポートは、英国の Henley & Partners が公表する旅券ランキング(2026年7月版)で世界2位、188の国・地域に「ビザなし」で渡航できるとされています。ただしこの188には、到着時に空港で取るビザと、ESTA のような渡航前のオンライン申請(電子渡航認証)も含まれています。本当に何の手続きもなく入国できる国は、それより少なくなります。本記事では、日本を除く200の国・地域について、外務省の海外安全ホームページと渡航先政府の公式情報をもとに、ビザの要否・滞在できる日数・渡航前に必要な手続きを地域別の一覧にまとめました。2025年から2026年にかけては、ESTAの値上げ、英国ETAの義務化、タイの滞在日数の短縮など変更が続いたため、それらも整理しています。

※本記事は2026年9月21日時点の情報です。査証(ビザ)の要否・滞在日数・手数料は予告なく変わります。渡航前には必ず、外務省 海外安全ホームページと渡航先国の大使館・政府の公式サイトで最新情報をご確認ください。一覧は観光目的・一般旅券での短期滞在を前提にしています。就労・留学・長期滞在は別途ビザが必要です。

目次

  1. 結論:日本のパスポートでビザなしで行ける国は何か国か
  2. ビザなしで行けない国:日本のパスポートでビザが必要な国
  3. 「ビザなし」でも渡航前の申請が必要な国
  4. 2025〜2026年に変わったこと、これから変わること
  5. 地域別の一覧:ビザの要否と滞在できる日数
  6. ビザ以外で入国を断られる条件
  7. 「visa exempt」とは/パスポートなしで行ける国はあるか
  8. 第二パスポートを取れば、ビザなしで行ける国は増えるのか
  9. よくある質問
  10. まとめ

結論:日本のパスポートでビザなしで行ける国は何か国か

「何か国に行けるか」は、何を「ビザなし」と数えるかで変わります。まず、よく引用される Henley のランキングの内訳を見ます。

Henley Passport Index(2026年7月版)での日本の内訳
区分数Henleyでの扱い
ビザ不要138「ビザなし」に数える
到着ビザ(空港でその場で取得)35「ビザなし」に数える
電子渡航認証(ESTA・英国ETA など)15「ビザなし」に数える
合計(ランキングのスコア)188世界2位(韓国・アラブ首長国連邦と同率。1位はシンガポールの192)
渡航前の電子ビザ23数えない
ビザが必要15数えない

Henley は方法論のページで「到着ビザ、訪問者許可、電子渡航認証(ETA)で入国できる場合もスコア1とする」「渡航前に政府の電子ビザを取る必要がある場合はスコア0とする」と定めています。つまりランキングの188は「空港でビザを取る国」と「事前に電子渡航認証を取る国」を含んだ数で、渡航前に電子ビザを取る国は含みません。

本記事の一覧(日本を除く200の国・地域)で同じように数えると、次のとおりです。

本記事の一覧での内訳(200の国・地域、2026年9月21日時点)
区分数意味
ビザ不要121渡航前の申請なしで入国できる(入国カードの電子登録が必要な国はある)
電子渡航認証が必要11ビザではないが、渡航前のオンライン申請と承認が必須(ESTA・英国ETA・カナダeTAなど)
到着ビザ10到着した空港・国境でビザを取得(有料が多い)
到着ビザ/電子ビザ12到着時に取っても、事前に電子ビザを取ってもよい
電子ビザ(事前)21渡航前にオンラインでビザを取得しておく
要ビザ(事前)20大使館などでビザを取る必要がある
要確認5公的な情報が食い違う・公表されていない
合計200日本を除く国・地域

ビザも電子渡航認証も要らないのは121か国・地域です(ただしタイ・マレーシアなど一部の国は、電子入国カードの事前登録が必要)。到着時の手続きだけで入れる国を加えると143になります。一方で、渡航前のオンライン申請が必須の国が32(電子渡航認証11、電子ビザ21)あり、米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドはすべてここに入ります。Henley の数(ビザ不要138)と本記事の数が違うのは、Henley がグアム・プエルトリコ・グリーンランドなどの海外領土を含む227の渡航先(日本を除くと226)で数えていること、国ごとの分類の基準が異なること、集計の時点が違うこと(Henley は7月版、本記事は9月21日時点)が主な理由です。

日本のスコアは2024年1月の194がピークで、2026年7月は188と6つ減っています。スコアが減ったのは日本側の制度ではなく、相手国がビザ(電子ビザを含む)を導入した結果です。

ビザなしで行けない国:日本のパスポートでビザが必要な国

本記事の一覧で「ビザ不要」「電子渡航認証が必要」以外に分類した国は、次のとおりです。到着ビザの国は事前の申請なしで空港で取れますが、電子ビザと要ビザの国は、渡航前にビザを取らないと入国できません。⚠は外務省の危険情報で全土がレベル3(渡航中止勧告)以上の国です。

日本のパスポートでビザが必要な国・地域(2026年9月21日時点。要確認を除き63の国・地域)
区分数国・地域
要ビザ(事前)20北朝鮮、アフガニスタン⚠、イエメン⚠、シリア⚠、トルクメニスタン、ナウル、リビア⚠、アルジェリア、スーダン⚠、ガンビア、ギニアビサウ、リベリア、ブルキナファソ⚠、ニジェール⚠、中央アフリカ⚠、チャド⚠、赤道ギニア、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、エリトリア
電子ビザ(事前)21ミャンマー、パキスタン、ブータン、サウジアラビア、イラク⚠、ロシア⚠、キューバ、モーリタニア、ギニア、コートジボワール、ガーナ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア、カメルーン、ガボン、エチオピア、ジブチ、ソマリア⚠、ウガンダ、マラウイ
到着ビザ10東ティモール、ネパール、バングラデシュ、モルディブ、レバノン⚠、ルワンダ、ブルンジ、マダガスカル、コモロ、ジンバブエ
到着ビザ/電子ビザ12インドネシア、カンボジア、インド、バーレーン、クウェート、ヨルダン、パプアニューギニア、エジプト、シエラレオネ、カーボベルデ、タンザニア、ナミビア
要確認5ウクライナ⚠、ニカラグア、ツバル、マリ⚠、南スーダン⚠

このほか、アメリカ(ESTA)、イギリス(ETA)、カナダ(eTA)など11の国・地域は、空港でのビザは不要でも渡航前のオンライン申請(電子渡航認証)が必要です(次の章)。各国の滞在日数と注意点は「地域別の一覧」を確認してください。

「ビザなし」でも渡航前の申請が必要な国

旅行者が最もつまずくのがここです。「ビザ免除国」でも、渡航前にオンラインで申請して承認を得ていないと、飛行機に乗れません。代表的なものを並べます。韓国は現在、日本人は免除中ですが、2027年から必要になる可能性があるため載せています。

渡航前のオンライン申請が必要な主な国(2026年9月時点)
国名称費用有効期間1回の滞在注意
米国ESTA(公式:esta.cbp.dhs.gov)40.27米ドル(約6,295円)2年90日2025年9月30日に21→40米ドル、2026年1月1日から40.27米ドル。滞在の延長は原則不可
英国ETA(公式アプリ「UK ETA」または GOV.UK)20英ポンド(約4,177円)2年(それより前に旅券が切れる場合はその日まで)6か月日本人は2025年1月8日から対象、2026年2月25日から渡航の必須条件。乳幼児も1人1件必要で、家族の分をまとめて申請できる。英国の入国審査を通る乗り継ぎでも必要。旅券を更新したら申請し直す
カナダeTA(公式:canada.ca)7カナダドル(約782円)5年(それより前に旅券が切れる場合はその日まで)最長6か月空路の入国のみ。陸路・海路は不要
韓国K-ETA(公式:k-eta.go.kr)有料(日本人は2026年12月31日まで免除)—90日免除期間中も任意で申請でき、その場合は手数料がかかる。延長がなければ2027年1月1日から必要
オーストラリアETA(サブクラス601)20豪ドル(約2,224円)12か月3か月内務省の公式アプリ「AustralianETA」でのみ申請可
ニュージーランドNZeTA+観光税(公式アプリ・immigration.govt.nz)17〜23NZドル+100NZドル(約10,469円〜)2年3か月観光税(IVL)100NZドルを申請時に同時に払う
イスラエルETA-IL25シェケル要確認90日2025年1月1日から必須
ケニアeTA30米ドル(約4,690円)発給から90日以内の渡航入国審査官が決定2024年にビザを廃止して導入
セーシェルTravel Authorisation10ユーロ〜—3か月入国30日前から申請可
セントクリストファー・ネービスeTA17米ドル90日30日2025年5月26日から必須
スリランカETA(法的には観光ビザ)日本人は無料(2026年5月25日から)—30日到着前の取得が必須

このほか、パレスチナにイスラエルが管理する地点から入る場合もETA-ILが必要です。スリランカのETAは法的には観光ビザにあたりますが、外務省・同国入管局ともETAと表記しているため、本記事では電子渡航認証に分類しています。

申請は必ず政府の公式サイトか公式アプリで行ってください。外務省は、ESTAについて「申請代行サイトにて手続きを行った結果、本来の数倍の手数料を請求されるという事例が発生しています」と注意を呼びかけています。「ESTA」「ETA」で検索すると、上位に代行業者の広告が並ぶことがあります。

ヨーロッパのETIASはまだ始まっていない

欧州連合(EU)が導入を予定している電子渡航認証 ETIAS(エティアス)は、2026年9月時点で稼働していません。欧州委員会の公式ページは「ETIASは現在運用されておらず、申請は受け付けていない」「開始日は数か月前に告知する」としています。手数料は当初の7ユーロから20ユーロ(約3,589円)に設定され、有効期間は3年(それより前に旅券が切れる場合はその日まで)の予定です。ETIAS規則(規則(EU)2018/1240)では、18歳未満と70歳を超える人は手数料が免除され、開始後しばらくは未取得でも入国できる移行期間が設けられることになっています。以前は「2026年第4四半期」開始と案内されていましたが、2026年7月に公式サイトからこの記載が消えたと報じられ、移民法務の専門家の間では2027年の開始が見込まれています。2027年に渡航する人は、出発の数か月前に欧州委員会の公式情報を確認してください。

「ETIASの申請はこちら」とうたうサイトには注意してください。稼働前の現在、正規の申請窓口はありません。

入国カードをオンラインで事前登録する国

電子渡航認証とは別に、入国カードをオンラインで事前登録する国が増えています。ビザ不要の国だけでなく、到着ビザの国でも求められます。ビザではなく無料のものがほとんどですが、登録していないと入国審査で止められたり、搭乗手続きで確認されたりします。「到着の3日前から」は、それより早くは登録できないという意味です。複数の国を周遊する場合は、旅行中に現地で入力することになります。

  • タイ:TDAC(タイ・デジタル到着カード)。到着3日前から。2025年5月1日から全員に義務
  • マレーシア:MDAC(マレーシア・デジタル到着カード)。到着3日前から
  • シンガポール:SG Arrival Card。到着日を含む3日前から、無料
  • インドネシア:All Indonesia。到着3日前から(2025年9月1日開始)
  • フィリピン:eTravel。到着72時間前から、無料
  • カンボジア:e-Arrival。到着7日前から
  • 台湾:オンライン入境登録(TWAC、任意・無料、2025年10月1日開始)
  • 韓国:電子入国申告(e-Arrival Card、無料)。K-ETAを取っていない人向け
  • ブルネイ(E-Arrival Card)、モルディブ(IMUGA、到着前96時間以内)、パプアニューギニアのほか、トリニダード・トバゴ・グレナダ・ジャマイカ・ガイアナなどカリブ・南米の国々でも、電子入出国カードの事前提出が広がっています

2025〜2026年に変わったこと、これから変わること

古い情報のまま出発すると入国を断られることがあります。2025年以降の主な変更です。

日本人の渡航条件に関わる主な変更(2025〜2026年)
時期国内容
2025年1月1日イスラエルETA-IL の本格運用。取得が必須に(25シェケル)
2025年1月1日ブルガリア・ルーマニア陸路国境の検査も撤廃され、完全にシェンゲン圏へ
2025年1月5日モーリタニア到着ビザを廃止し、電子ビザが必須に
2025年1月8日英国日本人がETAの対象に
2025年3月15日ベトナム45日のビザ免除を2028年3月14日まで延長
2025年4月1日ナミビア日本を含む相互免除のない国にビザを導入(電子ビザまたは到着ビザ、1,600ナミビアドル)
2025年5月1日タイデジタル到着カード(TDAC)が全員に義務化
2025年5月ナイジェリア到着ビザを廃止
2025年5月26日セントクリストファー・ネービスeTA(17米ドル)が必須に
2025年6月1日ラオスビザ免除が15日→30日に
2025年7月1日キューバ紙のツーリストカードを廃止し、電子ビザのみに
2025年9月30日米国ESTAが21米ドル→40米ドルに(2026年1月1日から40.27米ドル)
2025年10月12日EU(シェンゲン)出入国システム(EES)の段階導入を開始(2026年4月10日に全面運用)
2025年12月19日パプアニューギニア日本人向けの到着ビザを再開
2026年1月1日ジョージア入国時に海外旅行保険の提示が義務に
2026年2月25日英国ETAが渡航の必須条件に
2026年4月8日英国ETAの手数料が16→20英ポンドに
2026年5月25日スリランカ日本を含む40か国の観光ETAが無料に(事前取得は引き続き必須)
2026年7月1日アゼルバイジャン日本人に期間限定のビザ免除(2027年7月1日まで、1回30日・期間中3回まで)
2026年8月12日南アフリカETAを正式開始(日本人を含むビザ免除国の人は任意)
2026年9月15日タイビザ免除が60日→30日に短縮。陸路の免除入国は年2回まで

期限つきの措置があります。とくに中国と韓国は、延長の発表がなければ2026年12月31日で終わります。

  • 中国:30日のビザ免除(一方的措置)は2026年12月31日(北京時間24時)まで。2024年11月30日に再開され、延長が繰り返されてきました
  • 韓国:K-ETA(電子渡航認証)の日本人への一時免除は2026年12月31日まで。延長されなければ、2027年1月1日から有料の K-ETA が必要になります
  • アゼルバイジャン:期間限定のビザ免除は2027年7月1日まで

「2026年12月31日まで」が入国日を指すのか、滞在期間全体を指すのかは、公式の発表に明記されていません。年をまたいで滞在する旅行や、1月1日以降に入国する予定がある場合は、渡航前に在外公館や公式サイトで扱いを確認してください。

このほか、ブラジルとの短期滞在ビザ相互免除は2029年9月29日まで延長されることが2026年7月29日のブラジル官報で決まりました(2026年9月30日から適用)。ニカラグアは2026年2月16日に査証制度を改定しましたが、日本の扱いについて報道が食い違っており、本記事では「要確認」としています。

地域別の一覧:ビザの要否と滞在できる日数

以下はすべて、日本国籍・一般旅券・観光目的の短期滞在を前提にしています。「滞在の上限」は原則として入国1回あたりの日数で、期間内の通算で数える国はその旨を書いています。入国審査官の判断でそれより短くなることがあります。入国日を含めて数えるか翌日から数えるかは国によって違う(フィリピンは到着日から、台湾は到着の翌日から数える)ため、出国日には余裕をもたせてください。⚠印は、外務省が全土に「退避勧告」(危険レベル4)または「渡航中止勧告」(レベル3)を出している国です。危険情報は頻繁に変わり、印のない国の一部地域にも出ていることがあるため、必ず外務省 海外安全ホームページで最新を確認してください。

アジア(26の国・地域)

アジアの国・地域
国・地域区分滞在の上限事前の手続き・注意
韓国ビザ不要90日K-ETA(有料)は2026年12月31日まで免除。延長がなければ2027年1月1日から必要。電子入国申告(無料)も可
中国ビザ不要30日一方的な免除で2026年12月31日まで。留学・就労は要ビザ
台湾ビザ不要90日日数は到着の翌日から数える。旅券は予定滞在日数以上の残存、出国用の航空券が必要。オンライン入境登録(任意・無料)
香港ビザ不要90日旅券は滞在予定より1か月以上長く有効であること
マカオビザ不要90日—
モンゴルビザ不要30日30日を超える場合は事前にビザ
北朝鮮要ビザ(事前)—日本政府は渡航の自粛を要請。日本の公館なし
タイビザ不要30日2026年9月15日から60日→30日に短縮。デジタル到着カード(TDAC)必須。陸路のビザ免除入国は年2回まで
ベトナムビザ不要45日2028年3月14日までの措置。旅券残存6か月以上
シンガポールビザ不要30日SG Arrival Card(無料)を3日前から
マレーシアビザ不要90日デジタル到着カード(MDAC)を3日前から
インドネシア到着ビザ/電子ビザ30日到着ビザまたは電子到着ビザ(e-VOA)50万ルピア。延長1回可。旅券残存6か月以上、帰りの航空券、電子到着カード(All Indonesia)
フィリピンビザ不要30日日数は到着日から数える。eTravel(無料)と出国用の航空券が必要。旅券は滞在予定+6か月の残存を推奨
カンボジア到着ビザ/電子ビザ30日観光ビザを到着時または電子ビザで。e-Arrivalの提出が必須
ラオスビザ不要30日2025年6月から15日→30日
ミャンマー電子ビザ(事前)要確認電子ビザ。到着ビザの試行は2025年10月20日までとされ、延長は公式に確認できない
ブルネイビザ不要30日E-Arrival Card
東ティモール到着ビザ30日到着ビザ30米ドル
インド到着ビザ/電子ビザ30日〜一部地域に退避勧告(レベル4)。e-Tourist Visa(30日・25米ドル等)、到着ビザは6空港のみ(60日)
スリランカ電子渡航認証が必要30日ETA(法的には観光ビザだが外務省・入管局ともETAと表記)を到着前に取得。2026年5月25日から日本人は無料
ネパール到着ビザ15〜90日到着ビザ 15日30米ドル/30日50米ドル/90日125米ドル
バングラデシュ到着ビザ30日条件が予告なく変わるため大使館に確認
パキスタン電子ビザ(事前)要確認一部地域に退避勧告(レベル4)。オンライン申請
ブータン電子ビザ(事前)要確認入国管理局サイトか指定旅行会社で事前申請(ビザ代40米ドル+持続可能な開発料)
モルディブ到着ビザ30日到着時に観光ビザ。旅行者申告(IMUGA)を到着前96時間以内に
アフガニスタン要ビザ(事前)—⚠全土に退避勧告(レベル4)

東南アジア・南アジアでは、ネパール・東ティモール・モルディブ・バングラデシュが到着ビザ、インドネシア・カンボジア・インドは到着ビザと電子ビザのどちらでも可、ミャンマー・パキスタン・ブータンは渡航前の電子ビザ、スリランカは渡航前のETAが必要です。インドは到着ビザを取れる空港が6か所に限られるため、事前の e-Tourist Visa が一般的です。

ヨーロッパ(46の国・地域)

ヨーロッパの国・地域
国・地域区分滞在の上限事前の手続き・注意
シェンゲン協定加盟29か国ビザ不要90日(180日間・29か国合算)ETIASは未稼働。EES(顔写真・指紋の登録)は2026年4月10日から全面運用
アイルランドビザ不要90日シェンゲン外。日数は別に数える
キプロスビザ不要90日シェンゲン外。日数は別に数える(加盟手続き中)
英国電子渡航認証が必要6か月ETA 20英ポンド(2年有効)。2026年2月25日から渡航の必須条件
アンドラビザ不要90日仏・西から陸路で入国
モナコビザ不要90日—
サンマリノビザ不要シェンゲンに準じるイタリア経由で入国
バチカンビザ不要シェンゲンに準じるイタリア経由で入国
アルバニアビザ不要90日—
ボスニア・ヘルツェゴビナビザ不要90日(6か月間で)48時間以内に滞在届(通常ホテルが代行)
コソボビザ不要90日コソボの入国印があるとセルビア入国で問題になることがある
北マケドニアビザ不要3か月—
モンテネグロビザ不要90日—
セルビアビザ不要90日コソボ経由の陸路入国は不法入国扱いになることがある
モルドバビザ不要90日沿ドニエストル地域を経由して入国しないこと
ウクライナ要確認要確認⚠全土に退避勧告(レベル4)。外務省の基礎データに査証の記載がない
ベラルーシビザ不要30日⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)。ミンスク空港発着の場合のみ。それ以外は電子ビザ
ロシア電子ビザ(事前)30日⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)。統一電子ビザ

シェンゲン協定加盟29か国は、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイスです。29か国の滞在日数を合算して「180日のうち90日まで」がルールで、国ごとに90日ではありません。旅券は、シェンゲン圏を出る予定日から3か月以上の残存があり、かつ発行から10年以内であることが条件です。ブルガリアとルーマニアは2025年1月1日に陸路国境の検査も撤廃され、完全にシェンゲン圏に入りました。

出入国システム(EES)は2025年10月12日に段階導入が始まり、2026年4月10日に全面運用に移りました。シェンゲン圏に入る日本人は、国境で顔写真と指紋を登録します(12歳未満は指紋免除)。事前の申請や費用は不要で、旅券への入国スタンプは廃止されました。登録は最初にシェンゲン圏へ入るときに行い、圏内の国境(フランス→イタリアなど)では通常、入国審査はありません。出国するときにも記録されます。なお、ユーロスターでロンドンからパリへ向かう場合、フランスの入国審査はロンドンのセント・パンクラス駅で出発前に行われます。初回の登録には時間がかかることがあるので、早めに駅へ向かってください。

いくつか例外があります。フランス政府は、日仏の二国間取決めにより、シェンゲン圏での滞在後にさらに最大90日フランスに滞在できると案内しています(詳しい条件は在日フランス大使館で確認を)。オーストリアとの取決めは「6か月以内の滞在は査証免除」ですが、外務省はシェンゲン協定との関係で90日を超える滞在には注意が必要としています。チェコ・スロバキア・スロベニア・クロアチア・イタリアなどでは、ホテル以外に泊まる場合に警察への滞在届が必要です。

表の「シェンゲン協定加盟29か国」以外の国(アイルランド・キプロス・英国・西バルカン諸国・モルドバなど)は、日数をシェンゲンとは別に数えます。アンドラ・モナコ・サンマリノ・バチカンは空港がないか限られ、実際にはフランス・スペイン・イタリアを経由して出入りするため、シェンゲンのルールが前提になります。

北米・中南米・カリブ(35か国)

北米・中南米・カリブの国
国・地域区分滞在の上限事前の手続き・注意
米国電子渡航認証が必要90日ESTA 40.27米ドル(2年有効)
カナダ電子渡航認証が必要最長6か月eTA 7カナダドル(空路のみ・5年有効)
メキシコビザ不要最大180日日数は入国審査官が決める
グアテマラビザ不要90日(4か国合算)中米4か国(グアテマラ・エルサルバドル・ホンジュラス・ニカラグア)の協定による。ニカラグアの現在の扱いは要確認
ベリーズビザ不要90日—
エルサルバドルビザ不要180日エルサルバドル独自の措置(2023年1月から)。他の3か国へは通常90日
ホンジュラスビザ不要90日(4か国合算)中米4か国の協定による。税関申告をオンラインで
ニカラグア要確認要確認2026年2月の査証制度改定後、日本の扱いについて報道が食い違う
コスタリカビザ不要180日出国用の航空券が必要
パナマビザ不要90日旅券残存3か月以上、500米ドル相当以上の現金
キューバ電子ビザ(事前)30日2025年7月から電子ビザのみ。医療保険の加入が必須
ジャマイカビザ不要30日オンライン入出国カード(無料)
ハイチビザ不要90日⚠全土に退避勧告(レベル4)
ドミニカ共和国ビザ不要90日E-Ticketの事前提出
バハマビザ不要3か月—
バルバドスビザ不要90日オンライン事前申告
トリニダード・トバゴビザ不要90日オンライン入出国登録(到着の3日前までに提出)
グレナダビザ不要3か月オンラインEDカード
セントルシアビザ不要42日電子入国フォーム
セントビンセント及びグレナディーン諸島ビザ不要3か月—
アンティグア・バーブーダビザ不要90日電子入出国カード
セントクリストファー・ネービス電子渡航認証が必要30日eTA 17米ドル(2025年5月から必須)
ドミニカ国ビザ不要6か月—
ブラジルビザ不要90日相互免除を2029年9月29日まで延長
アルゼンチンビザ不要90日—
チリビザ不要90日—
ペルービザ不要90日—
コロンビアビザ不要90日Check-MIGに搭乗前登録
ベネズエラビザ不要90日—
エクアドルビザ不要年間90日—
ボリビアビザ不要30日延長で暦年90日まで
パラグアイビザ不要90日—
ウルグアイビザ不要90日—
ガイアナビザ不要3か月オンライン入出国申告
スリナムビザ不要90日入国料50米ドルを事前にオンラインで支払い(承認制ではない)

米国領のグアムと北マリアナ諸島(サイパン)は、ESTA(90日)の代わりに、無料の「グアム・北マリアナ諸島ビザ免除プログラム」の電子渡航認証(G-CNMI ETA、45日・延長不可)でも入れます。45日を超える予定ならESTAで入国してください。

中南米は大半の国がビザ不要で、多くの国は90日以上滞在できます。ビザ不要の国のうち短いのはボリビア・ジャマイカの30日、セントルシアの42日です(電子ビザのキューバ、電子渡航認証のセントクリストファー・ネービスも30日)。

大洋州(16の国・地域)

大洋州の国・地域
国・地域区分滞在の上限事前の手続き・注意
オーストラリア電子渡航認証が必要3か月ETA 20豪ドル(公式アプリで申請・12か月有効)
ニュージーランド電子渡航認証が必要3か月NZeTA 17〜23NZドル+観光税100NZドル
パプアニューギニア到着ビザ/電子ビザ60日2025年12月から到着ビザ再開。デジタル入国カード必須
フィジービザ不要4か月—
ソロモン諸島ビザ不要45日—
バヌアツビザ不要120日—
サモアビザ不要90日—
トンガビザ不要31日—
キリバスビザ不要30日—
ツバル要確認要確認外務省は査証の事前取得を案内。到着時に1か月の許可とする公的資料もあり、渡航前に同国移民局へ確認
ナウル要ビザ(事前)—在ブリスベン総領事館で事前取得(50豪ドル)
パラオビザ不要30日環境税100米ドル(航空券に含む)
マーシャル諸島ビザ不要90日—
ミクロネシア連邦ビザ不要30日旅券残存「120日+滞在日数」以上
クック諸島ビザ不要31日—
ニウエビザ不要30日—

オーストラリアの ETA は豪州法上はビザ(サブクラス601)ですが、外務省と在日豪州大使館は「電子渡航許可」と表記しているため、本記事では電子渡航認証に分類しました。ナウルとツバルは事前の査証取得が必要とされています(ツバルは公的資料の間で記載が食い違うため、渡航前に同国移民局に確認を)。

中東・中央アジア・コーカサス(23の国・地域)

中東・中央アジア・コーカサスの国・地域
国・地域区分滞在の上限事前の手続き・注意
アラブ首長国連邦ビザ不要30日旅券残存6か月以上
カタールビザ不要30日延長で最長60日
バーレーン到着ビザ/電子ビザ2週間到着ビザ(1回5バーレーン・ディナール)または電子ビザ
クウェート到着ビザ/電子ビザ3か月電子ビザまたは到着ビザ(3クウェート・ディナール)
オマーンビザ不要14日15日以上は電子ビザ
サウジアラビア電子ビザ(事前)90日観光電子ビザ(1年有効の数次)
イエメン要ビザ(事前)—⚠全土に退避勧告(レベル4)
イランビザ不要15日⚠全土に退避勧告(レベル4)。6か月に1回まで、延長不可
イラク電子ビザ(事前)30日⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)。電子ビザ。クルディスタン地域政府の査証は連邦イラクで無効
ヨルダン到着ビザ/電子ビザ90日到着ビザ・電子ビザとも日本人は無料
レバノン到着ビザ1か月⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)
シリア要ビザ(事前)—⚠全土に退避勧告(レベル4)
イスラエル電子渡航認証が必要90日一部地域に退避勧告(レベル4)。ETA-IL(25シェケル)。入国印の扱いは表の下を参照
パレスチナ電子渡航認証が必要90日一部地域に退避勧告(レベル4)。イスラエルの管理地点から入域(ETA-IL)
トルコビザ不要90日(180日間で)一部地域に退避勧告(レベル4)。旅券残存150日以上
カザフスタンビザ不要30日180日間で通算90日まで
ウズベキスタンビザ不要30日未満72時間以内に滞在登録(ホテルが代行)
キルギスビザ不要60日120日間で60日まで
タジキスタンビザ不要30日ゴルノ・バダフシャン(パミール)は通行許可証が必要
トルクメニスタン要ビザ(事前)—受入先の招待状(LOI)が必要
ジョージアビザ不要1年2026年1月1日から海外旅行保険の提示が義務
アルメニアビザ不要180日(1年間で)一部地域に退避勧告(レベル4)
アゼルバイジャンビザ不要30日一部地域に退避勧告(レベル4)。期間限定措置(2026年7月1日〜2027年7月1日、1回30日・期間中3回まで)。15日以上滞在する場合は到着後に滞在登録が必要。期間外・4回目以降・30日超は電子ビザ

イスラエルの入国印、またはイスラエルとエジプト・ヨルダンの間の陸路国境の出入国印があると、イスラエルと国交のない国で入国を拒否されることがあります。イスラエルの空港では原則として旅券にスタンプを押さず入国カードを発行しますが、押される可能性もあるため、周辺国も回る場合はイスラエルを最後にするのが無難です。

アフリカ(54か国)

アフリカの国
国・地域区分滞在の上限事前の手続き・注意
エジプト到着ビザ/電子ビザ30日電子ビザ30米ドルまたは到着ビザ
リビア要ビザ(事前)—⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)
チュニジアビザ不要3か月—
アルジェリア要ビザ(事前)—一部地域に退避勧告(レベル4)
モロッコビザ不要90日—
スーダン要ビザ(事前)—⚠全土に退避勧告(レベル4)
モーリタニア電子ビザ(事前)要確認一部地域に退避勧告(レベル4)。2025年1月から電子ビザが必須(到着ビザ廃止)
セネガルビザ不要3か月—
ガンビア要ビザ(事前)——
ギニアビサウ要ビザ(事前)1か月在外大使館で事前取得。到着時は不可
ギニア電子ビザ(事前)90日未満電子ビザ100米ドル
シエラレオネ到着ビザ/電子ビザ30〜60日—
リベリア要ビザ(事前)——
コートジボワール電子ビザ(事前)3か月電子ビザ73ユーロ
マリ要確認要確認⚠全土に退避勧告(レベル4)。外務省に査証の記載がない
ブルキナファソ要ビザ(事前)—⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)
ガーナ電子ビザ(事前)30〜60日電子ビザ(空港での取得は不可)
トーゴ電子ビザ(事前)15〜90日電子ビザ(到着ビザは停止中)
ベナン電子ビザ(事前)30日/90日電子ビザ50〜100ユーロ
ニジェール要ビザ(事前)—⚠全土に退避勧告(レベル4)
ナイジェリア電子ビザ(事前)30日一部地域に退避勧告(レベル4)。電子ビザ(到着ビザは2025年5月に廃止)
カーボベルデ到着ビザ/電子ビザ要確認政府サイトEASEで事前申請を推奨
カメルーン電子ビザ(事前)要確認一部地域に退避勧告(レベル4)。電子ビザ
中央アフリカ要ビザ(事前)—⚠全土に退避勧告(レベル4)
チャド要ビザ(事前)—⚠全土がレベル3以上(渡航中止勧告)
赤道ギニア要ビザ(事前)—日本に大使館なし
ガボン電子ビザ(事前)要確認電子ビザ
コンゴ共和国要ビザ(事前)——
コンゴ民主共和国要ビザ(事前)—一部地域に退避勧告(レベル4)
サントメ・プリンシペビザ不要15日—
エチオピア電子ビザ(事前)要確認一部地域に退避勧告(レベル4)。電子ビザ(到着前に取得)
エリトリア要ビザ(事前)—一部地域に退避勧告(レベル4)
ジブチ電子ビザ(事前)要確認電子ビザ
ソマリア電子ビザ(事前)要確認⚠全土に退避勧告(レベル4)
ケニア電子渡航認証が必要入国審査官が決定一部地域に退避勧告(レベル4)。eTA 30米ドル(2024年にビザを廃止して導入)
ウガンダ電子ビザ(事前)90日電子ビザ(到着ビザは廃止)
タンザニア到着ビザ/電子ビザ90日到着ビザまたはオンライン申請(50米ドル)
ルワンダ到着ビザ30日到着ビザ50米ドル
ブルンジ到着ビザ1か月到着ビザ90米ドル
南スーダン要確認要確認⚠全土に退避勧告(レベル4)。日本人に必要な手続きを公的情報で確認できない
セーシェル電子渡航認証が必要3か月Travel Authorisation 10ユーロ〜
モーリシャスビザ不要6か月(年間)—
マダガスカル到着ビザ90日—
コモロ到着ビザ要確認—
南アフリカビザ不要90日2026年8月開始のETAは日本人には任意
ナミビア到着ビザ/電子ビザ90日2025年4月からビザが必要(1,600ナミビアドル)
ボツワナビザ不要90日(1年間で)—
ジンバブエ到着ビザ要確認到着ビザ30米ドル〜。KAZAユニビザ(50米ドル)も
ザンビアビザ不要90日KAZAユニビザでジンバブエと往来可
マラウイ電子ビザ(事前)要確認電子ビザ
モザンビークビザ不要30日入国時に手数料650メティカル
アンゴラビザ不要30日年3回・計90日まで
レソトビザ不要3か月陸路では入国印を必ず受ける
エスワティニビザ不要30日—

アフリカは54か国のうちビザ不要が12か国にとどまり、電子ビザ・到着ビザ・事前の査証が必要な国が大半です。電子ビザ・電子渡航認証は非公式の代行サイトが非常に多いため、必ず政府の公式サイト(例:エジプト visa2egypt.gov.eg、ケニア etakenya.go.ke、コートジボワールは政府公認の snedai.com)から申請してください。また、黄熱の予防接種証明書(イエローカード)の提示を求める国が多く、接種は入国の10日前までに済ませる必要があります。

ビザ以外で入国を断られる条件

ビザが不要でも、次の条件を満たしていないと搭乗や入国を断られます。ビザそのものより、こちらで止められる例も少なくありません。

ビザ以外に確認すべき主な条件
条件内容主な例
旅券の残存有効期間入国時(または出国予定日)に一定期間以上の残りが必要6か月以上:ベトナム・インドネシア・カンボジア・マレーシア・シンガポールなど多数/3か月以上:シェンゲン圏(出国予定日から)/150日以上:トルコ/滞在予定+1か月:香港/予定滞在日数以上:台湾/「120日+滞在日数」:ミクロネシア
旅券の空白ページ査証欄に未使用のページが必要ナミビアは3ページ以上、ブルネイ・ヨルダン・クウェートは2ページ以上
出国用の航空券帰りか第三国行きの予約済み航空券フィリピン・台湾・インドネシア(到着ビザの条件)・コスタリカ・パナマ・大洋州の多くの国
滞在資金・宿泊先所持金や宿泊予約の提示を求められるパナマ(500米ドル相当以上)、セーシェル(1日150米ドル以上)
海外旅行保険加入と提示が入国の条件ジョージア(2026年1月1日から)、キューバ(電子ビザの条件)
電子入国カードオンラインでの事前登録タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシアなど(前述)
黄熱予防接種証明書イエローカードの提示ギニアビサウ・ウガンダ・ブルンジ・カメルーン・コートジボワールなどアフリカの多くの国
滞在登録到着後の滞在届ウズベキスタン(72時間以内)、ボスニア・ヘルツェゴビナ(48時間以内)、ヨルダン(2週間以上の滞在で13日以内)

また、「ビザ免除の日数」を過ぎて滞在すると不法滞在になり、罰金や将来の入国拒否の原因になります。ボリビアのように「暦年で通算90日」、シェンゲン圏のように「180日間で90日」と、1回の入国ではなく期間で数える国もあるので注意してください。

複数の国を周遊する場合は、最後に入る国の入国日を基準に旅券の残存期間を確かめてください。たとえば3か月かけて周遊し、最後に「残存6か月以上」の国に入るなら、出発時点で9か月以上の残りが必要です。

また、ビザ免除は観光や短期の商用を前提にしています。滞在中に日本の仕事をリモートで続けることがどう扱われるかは国によって異なり、デジタルノマド向けの在留資格を設ける国もあります(マレーシア移住の条件と費用・タイ移住の条件と費用で解説しています)。

「visa exempt」とは/パスポートなしで行ける国はあるか

visa exempt・visa waiver の意味

visa exempt(ビザ免除)は、「その国に入るためのビザを取る義務がない」という意味です。英語の公的文書では、次のように使い分けられています。

ビザ免除に関する英語の用語
用語意味公式での使われ方
visa exempt / visa exemptionビザを取る義務がない状態EUの規則(EU)2018/1806は、ビザが必要な国と「その義務を免除される(exempt)」国を附属書で列挙している
visa-freeビザなしで渡航できること欧州委員会や旅券ランキングで一般的に使われる
visa waiver協定や制度による免除米国の Visa Waiver Program(査証免除プログラム)、EUの visa waiver agreement(査証免除協定)
visa exempt countriesビザ免除の対象国「日本人がビザなしで行ける国」または「日本がビザを免除している国」のどちらの意味でも使われる

注意したいのは、「ビザ免除」と「何の手続きも要らない」は同じではないことです。米国国務省は Visa Waiver Program について「ビザを取らずに90日以内の観光・商用で渡航できる」と説明する一方で、「渡航前に有効なESTAの承認を得ている必要がある」と明記しています。EUも、ETIAS開始後は「ビザ免除の旅行者はオンラインでETIASを申請する必要がある」としています。

表の最後の行のとおり、「visa exempt countries」は逆に日本が外国人にビザを免除している国を指すこともあります。外務省によると、日本は2026年9月時点で74の国・地域に査証免除措置を実施しています(在留期間はインドネシアとタイが15日、ブルネイとカタールが30日、その他は90日)。検索するときは、どちら向きの話なのかを確かめてください。

パスポートなしで行ける国はない

日本国籍の旅行者が、パスポートなしで入国できる外国はありません。そもそも日本から出国する時点で有効な旅券が必要です。出入国管理及び難民認定法(入管法)60条は「本邦外の地域に赴く意図をもつて出国する日本人(乗員を除く。)は、有効な旅券を所持し、……入国審査官から出国の確認を受けなければならない」と定めており、確認を受けずに出国すると1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金の対象です(同法71条)。

例外は船や航空機の乗員(船員手帳などを使う)だけで、一般の旅行者には当てはまりません。また、旅券をなくした場合に在外公館で発給される「帰国のための渡航書」(旅券法19条の3)は、日本へ帰るためだけの書類で、他の国へ行くことはできません。

「パスポートなしで行ける国」で検索する人の多くは、実際には「ビザなしで行ける国」を探していると考えられます。冒頭の「本記事の一覧での内訳」の表のとおり、ビザも電子渡航認証も要らないのは121か国・地域です。

第二パスポートを取れば、ビザなしで行ける国は増えるのか

「市民権を買えば、ビザなしで行ける国が増える」という宣伝を見かけることがあります。投資で取得できる主な市民権の旅券について言えば、日本人には当てはまりません。理由は2つあります。

理由1:主な市民権プログラムの国の旅券は、日本より行ける国が少ない

Henley Passport Index のスコア比較(2026年9月21日取得。日本の188は2026年7月版と同じ)
旅券スコア日本との差
日本188—
マルタ185−3
セントクリストファー・ネービス157−31
アンティグア・バーブーダ154−34
グレナダ148−40
ドミニカ国144−44
セントルシア143−45
トルコ112−76
バヌアツ86−102

主要な渡航先で比べると、差はさらにはっきりします。

主要な渡航先へのビザの要否(Henley のデータ、2026年9月21日取得)
旅券シェンゲン圏英国米国カナダ日本
日本ビザ不要ETAESTAeTA—
セントクリストファー・ネービスビザ不要ETA要ビザ要ビザ要ビザ
アンティグア・バーブーダビザ不要ETA要ビザ(発給停止中)要ビザ要ビザ
グレナダビザ不要ETA要ビザ要ビザ要ビザ
ドミニカ国ビザ不要要ビザ要ビザ(発給停止中)要ビザ要ビザ
セントルシアビザ不要要ビザ要ビザ要ビザ要ビザ
バヌアツ要ビザ要ビザ要ビザ要ビザ要ビザ

背景には、投資による市民権(CBI)制度への各国の警戒があります。EU理事会は2024年12月12日、「投資家市民権制度がEUに安全保障と移民のリスクをもたらした」としてバヌアツをビザ免除の対象から外すことを決め、2025年2月3日から適用されています(規則(EU)2025/11)。英国は2023年7月19日、ドミニカ国とバヌアツについて「市民権制度の明白な濫用」を理由にビザを課しています。その後も英国は2026年3月5日にセントルシアのビザ免除を撤回し、アイルランドは2026年6月15日にセントクリストファー・ネービスとセントルシアのビザ免除を撤回しています。米国は2026年1月1日から、アンティグア・バーブーダとドミニカ国の国民へのビザ発給を停止しました。マルタについては、EU司法裁判所が2025年4月29日、投資による市民権制度を「EU市民権の商業化」にあたるとしてEU法違反と判断しています(欧州委員会対マルタ、C-181/23)。各国の市民権制度の最新の費用と条件は、世界各国の永住権・市民権の費用まとめで整理しています。バヌアツのパスポートでビザなしで行ける国・地域(86)とビザが必要な主な国、取得すると日本国籍を失う点については、バヌアツ市民権の費用と取得期間で詳しく解説しています。

理由2:外国の市民権を取ると、日本国籍を失う

国籍法11条1項は「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う」と定めています。法務省も「自分の意思で外国国籍を取得した場合、例えば、外国に帰化をした場合等には、自動的に日本国籍を失います」と説明しています。日本国籍を失うと、日本の旅券も効力を失います(旅券法18条1項1号)。

つまり、日本人が第二パスポートを取ると、世界2位の日本の旅券を手放して、それより行ける国の少ない旅券に乗り換えることになります。日本人がビザなし渡航を増やす目的で、投資により外国の市民権を取る意味はありません。

それでも外国の市民権・永住権を検討する人がいるのは、居住する権利、事業や資産の拠点、家族の国籍といった別の理由があるためです。その場合も、日本国籍を失ったあとに日本でどう暮らすか(在留資格)まで含めて判断する必要があります。この点は日本国籍を喪失した後の在留資格で解説しています。永住権・市民権・ビザ・税務居住地の違いは永住権・市民権・ビザ・税務居住地の違いで整理しています。各国が二重国籍を認めているかと、日本の国籍法の扱いは二重国籍を認めている国一覧をご覧ください。

よくある質問

日本のパスポートでビザなしで行ける国は何か国ですか?

英国 Henley & Partners のランキング(2026年7月版)では188の国・地域で、世界2位です。ただしこの数には到着ビザ(35)と電子渡航認証(15)が含まれます。本記事の一覧(日本を除く200の国・地域)では、ビザも電子渡航認証も要らない国は121か国・地域、渡航前のオンライン申請が必須の国・地域は32です。

日本のパスポートでビザなしで行けない国はどこですか?

本記事の一覧では、渡航前にビザが必要な国が41(大使館などで取る要ビザ20、オンラインの電子ビザ21)、到着時にビザを取る国が22あります。要ビザの国の多くはアフリカ(14か国)で、アジアでは北朝鮮・アフガニスタン、中東ではイエメン・シリア・トルクメニスタン、大洋州ではナウルです。電子ビザが必要なのはミャンマー・パキスタン・ロシア・サウジアラビア・キューバなどです。一覧は本文の「ビザなしで行けない国」の表にまとめています。

パスポートなしで行ける国はありますか?

ありません。日本から出国する時点で有効な旅券が必要です(入管法60条)。旅券を紛失した場合の「帰国のための渡航書」も、日本に帰るためだけの書類です。

ESTAやETAはビザですか?

米国のESTA、英国のETA、カナダのeTAはビザではありません。ビザ免除の国に渡航する人を事前にオンラインで審査する「電子渡航認証」です(オーストラリアとスリランカのETAは法的にはビザですが、手続きは同じくオンラインの事前申請です)。ただし承認がないと飛行機に乗れない点ではビザと同じくらい重要です。米国のESTAは40.27米ドル(約6,295円)で2年有効、英国のETAは20英ポンド(約4,177円)で2年有効です。申請は必ず政府の公式サイト・公式アプリで行ってください。

ETIAS(エティアス)はいつから必要になりますか?

2026年9月時点で開始日は決まっていません。欧州委員会は「開始日は数か月前に告知する」としており、報道では2027年の見込みです。手数料は20ユーロ、有効期間は3年の予定です。現在は正規の申請窓口がないため、「ETIASの申請はこちら」とうたうサイトには注意してください。

韓国や中国には、2027年以降もビザなしで行けますか?

中国は決まっていません。30日のビザ免除は2026年12月31日までで、延長の発表がなければ2027年1月1日からビザが必要になります。韓国はビザ不要のままですが、電子渡航認証K-ETAの日本人への一時免除が2026年12月31日までで、延長されなければ2027年1月1日から有料のK-ETA(公式:k-eta.go.kr)が必要になります。年末年始に渡航する人は、12月に入ったら延長の発表を確認してください。

タイには何日までビザなしで滞在できますか?

2026年9月15日から30日です(それまでは60日)。2026年8月31日付のタイ内務省発表・官報公表によるもので、陸路の国境からビザ免除で入国できるのは年2回までに制限されました。また、デジタル到着カード(TDAC)の事前登録が必須です。

第二パスポートを取れば、ビザなしで行ける国は増えますか?

投資で取得できる主な市民権の旅券では増えません。これらの国の旅券は、いずれも日本(188)よりスコアが低く、バヌアツは86です。しかも自分の意思で外国の国籍を取ると、国籍法11条1項により日本国籍を失い、日本の旅券も失効します。

パスポートの手数料は変わりましたか?

2026年7月1日以降の申請から大幅に下がりました。18歳以上の10年旅券は電子申請8,900円・窓口9,300円、18歳未満の5年旅券は電子申請4,400円・窓口4,800円です。18歳以上の5年旅券は廃止されました。2026年5月7日公布の改正旅券法によるもので、外務省は理由を「邦人保護経費の一部が国際観光旅客税から充当されることになった」ためと説明しています。

まとめ

日本のパスポートは世界2位(Henley 2026年7月版、188)ですが、この数には到着ビザと電子渡航認証が含まれます。本記事の一覧では、ビザも電子渡航認証も要らない国は121か国・地域(一部は電子入国カードの登録が必要)で、米国・英国・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなど32の国・地域は渡航前のオンライン申請が必須です。

2025年9月にESTAが21米ドルから40米ドルに上がり、2026年は英国ETAが必須化(2月25日)・20英ポンドに値上げ(4月8日)、タイのビザ免除が30日に短縮(9月15日)と変更が相次ぎました。中国のビザ免除と韓国のK-ETA免除はいずれも2026年12月31日が期限で、ヨーロッパのETIASも開始日が未定のままです。渡航前には必ず外務省 海外安全ホームページと渡航先の公式情報で最新の条件を確認し、電子渡航認証は政府の公式サイトから申請してください。

当事務所では、海外移住・長期滞在ビザ・永住権のご相談と、外国籍の取得を検討する際の国籍・在留資格の整理についてご相談を承っています。ビザ申請に必要な戸籍謄本の英訳やアポスティーユ・公証などの認証手続き、海外からの戸籍謄本の取り寄せにも対応しています。

参考(一次情報・出典)

本記事の情報は2026年9月21日時点。各国の条件は外務省 海外安全ホームページと渡航先政府の公式情報にもとづきます。円換算は三菱UFJリサーチ&コンサルティングの2026年9月18日仲値(1米ドル=156.32円、1英ポンド=208.84円、1カナダドル=111.74円、1豪ドル=111.21円、1NZドル=89.48円、1ユーロ=179.44円)。

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