
引用:NHKニュース(2025.6.20)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250620/k10014840191000.html
およそ70年ぶりにローマ字の表記の見直しを検討している文化庁の審議会はこれまでの「訓令式」ではなく、多くの人が慣れ親しんでいる「ヘボン式」に基づく表記を採用するなどとする答申案をまとめました。
ローマ字のつづりには、日本語の読みに基づく「訓令式」と、英語のつづりに近い「ヘボン式」があり、例えば、日本語の「ち」は訓令式では「t・i」、ヘボン式では「c・h・i」と表記します。これまではおよそ70年前の1954年に内閣告示で示された「訓令式」が学校教育などで採用されてきましたが、時代に応じて検討すべき段階にあるとして、文化庁の文化審議会で審議が進められてきました。
まとまった答申案では「訓令式」は一般に定着しているとは言えず、現在、広く使われ、多くの人が慣れ親しんでいる「ヘボン式」に基づく表記を採用するとしています。
また、例えば「かあさん」など、のばす音のつづりは、
▽横棒の長音符号をつけて「※kasan」と表記するほか(※aの上に「-」)
▽母音の文字を並べて「kaasan」と表すこともできるとしています。一方で、「Tokyo」や「judo」など、すでに定着している表記は混乱をきたすことのないよう直ちに変更を求めず、尊重するとしています。
文化審議会ではことし秋ごろまでに答申をまとめ、今年度中に内閣告示として示される見通しです。